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畜産学入門

表紙見本写真

唐澤 豊 / 大谷 元 / 菅原邦生

定価 5,280円 (本体 4,800円+税)

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関東・信越・北陸・静岡・愛知・岐阜・三重 858円
京都・滋賀・奈良・和歌山・大阪・兵庫 968円
中国・四国 1,078円 / 九州 1,298円 / 沖縄 1,507円

・ISBN:978-4-8300-4123-5 (2012年6月 発行)

・頁:320

・判型:オールカラー、A5判

畜産を学ぶ入門者が畜産のおおよそを理解し、その後の専門教育に円滑、かつ速やかに進むことができるよう、各エキスパートが解説した最新のテキスト。

畜産学教育は、関連学問分野の進歩とともに変貌を遂げ、研究の深化、細分化が進んだ。そのため現在では、初心者が畜産学の全貌を理解し、把握しにくくなったきらいがある。また、畜産の発展は、専業大規模化を伴ったため、子供達にはかつて日常生活で身近に慣れ親しんだ家畜や畜産が、目に見えない遠い存在になるという事態を引き起こした。その結果、今までと異なりこれからは、畜産を学ぶ入門者が畜産のおおよそを理解し、その後の専門教育に円滑、かつ速やかに進むことができるための仕掛けと配慮が、導入教育には特に求められるようになっているように感じられる。本書はこの点に配慮して、まずは畜産の社会的な意義について理解を深めるために多くのページを割いた。

 乳、肉、卵などの畜産物は栄養価において非常に優れた食品である。しかし、BSEや高病原性インフルエンザの発生、ならびに病気治療に使う抗生物質耐性菌の出現などにより、最近、畜産物の安全性が大きな課題となっている。また、家畜生産と環境負荷との関係、家畜福祉と家畜飼育との関係については、法的規制とのからみで対応が必要である。さらに最近は、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に対する対策も必要になりつつある。したがって、生産効率一辺倒だった従来の畜産から、これらを十分に考慮し、リスク回避した畜産への移行が、必須で急務な状況にある。畜産学教育ではこれに早急に対応して、関連する知識と技術を身に付けた人材の養成が行われなければならない。本書においては、それらの点を十分満たすよう、できるだけわかりやすく、専門用語についてもていねいに解説し、また多くの図説を掲載するなどの配慮をして編集を行った。(序文より一部抜粋)

略目次

第1章

家畜生産の意義と役割(家畜とは/畜産、畜産学/家畜生産の意義/畜産と環境)

第2章

畜産物の利用(乳と乳製品/肉と肉製品/卵と卵の利用/機能性食品としての畜産物/皮、毛、羽毛/医療用器材の生産)

第3章

家畜の生産機能(乳生産/肉生産/卵生産)

第4章

栄養と飼料(栄養、栄養素、栄養学/栄養素の化学/採食、消化、吸収/栄養素の代謝/栄養素要求量と飼養標準/飼料)

第5章

飼養管理(早期離乳と人工哺育/飼育設備/生産と環境/畜産経営の環境対策/アニマルウェルフェアと動物飼育への倫理配慮)

第6章

家畜の品種と改良、増殖(家畜の品種/遺伝と育種/繁殖/家畜の改良技術)

第7章

安全な畜産物の生産(畜産衛生/畜産食品の衛生と管理/畜産物の流通管理と安全性の担保)

第8章

畜産経営と畜産物の流通(世界の中の日本畜産/生産の形態と経営)

第9章

家畜飼育の実際(養鶏/養豚/酪農/肉牛/その他の家畜)