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記事提供:動物医療発明研究会
インタビュアー・構成・執筆 伊藤 隆
動物医療発明研究会 広報部長/獣医師
国内外の各分野で活躍されている獣医師の取材記事を掲載しています。
厚生労働省に勤務されている獣医師の仕事について知りたいとの要望があり、厚生労働省獣医系技官の3人の先生にインタビューを行いました。
その後ワンヘルスや人畜共通感染症といった公衆衛生学分野で海外活躍されている獣医師にもインタビューをとの要望があり、ジョンズ・ホプキンス大学の戸上絵理先生、ボストン大学の塩田佳代子先生の記事を掲載しました。そして今回の第3回目はWOAHアジア太平洋地域代表事務所の浦辺真帆先生(写真1)にお話をうかがいました。
(取材日:2026年8月13日)
Q1.浦辺先生が日本の大学でなく米国ブラウン大学に入学された理由を教えてください。また、学部は何を専攻されたのでしょうか?
進路をまだ決めきれていなかったため、幅広い分野を学べるアメリカのリベラルアーツ教育に魅力を感じました。
ブラウン大学は学生の自主性を重視することで知られており、自分の興味に合わせて柔軟に学べる環境でした。経済学、美術史、教育学などさまざまな授業を受ける中で、生物学への関心が高まりました。
学部時代は、専門知識だけでなく、多様な考え方に触れる貴重な機会になりました。Q2.ブラウン大学卒業後、ペンシルバニア大学獣医学部に入学され獣医師を目指された理由を教えてください。
学部時代は進路について本当に悩みました。
日本ユニセフ協会や投資銀行、製薬企業のインターンシップや説明会に参加し、さまざまな進路を検討していました。
最終学年では医学部と獣医学部の両方を真剣に考えていました。卒業前後には人の病院と動物病院でボランティアやアシスタントとして働き、それぞれの現場を経験しました。その中で改めて「やはり動物が好き」という気持ちを実感し、獣医師を目指すことを決めました(写真2)。
Q3.米国で獣医師になるための要件を教えてください。
一般的には4年制大学で必要な履修要件を満たした後、4年間の獣医学(DVM)課程に進学しますので、合計8年程度かかることが多いです。学部の専攻は必ずしも生物系である必要はありません。
また、一部の大学では学部課程と獣医学(DVM)課程を組み合わせた7年制のBS/DVMプログラムもあります。
私は、ペンシルバニア大学最終学年で北米獣医師免許試験(NAVLE)に合格し、卒業後に獣医師資格を取得しました。
Q4.2つの大学時代、どのような学生生活を過ごされましたか?
米国の大学は授業や課題が非常に忙しく、学期中は学業中心の生活でした。一方で、長い夏休みを活用してインターンシップに積極的に参加しました。
特に国際保健(グローバルヘルス)に関心を持つようになってからは、WHO西太平洋地域事務所や国立感染症研究所でのインターンシップを経験しました。
こうした実践的な経験や活躍する先輩方との出会いを通じて、獣医師が国際的に活躍できる道があることを知り、国際機関でのキャリアを現実的な選択肢として考えるようになりました。
Q5.国立感染症研究所でのインターンシップで思い出に残る出来事がございましたら教えてください。
国立感染症研究所の獣医科学部にて、インターンシップの機会をいただきました。
研究室での実験経験があまりなかったため、PCRやELISAなどの診断技術を実際に見て学びたいと思ったのが参加した理由の一つです。
最も印象に残っているのは、ピペットを正しく扱えず、思うような結果が得られなかったことです。一見些細なミスでも結果に大きな影響を与えることを身をもって経験し、基本的なトレーニングの重要性を学びました。
この経験は今でも強く記憶に残っています。
Q6.ペンシルバニア大学時代の授業で一番影響を受けた講義は何でしょうか?またその理由を教えてください。
特に印象に残っているのは、当時のOIE(現WOAH)事務局長による特別講義です。
鳥インフルエンザなどの越境性感染症への国際的な対応について学び、獣医師として国際機関で働くという選択肢を初めて強く意識しました。
また、獣医公衆衛生・疫学の授業にも大きな影響を受けました。感染症の広がりをデータやモデルで分析する面白さを知り、その後の公衆衛生分野への関心につながりました。
Q7.学生時代にWHO西太平洋地域事務所でインターンを経験された理由・きっかけを教えてください。
中高生の頃から国際協力や国際機関での仕事に関心がありました。
獣医学生になってからは、自分の専門性を生かして貢献できる分野として国際保健に興味を持ち、WHOでのインターンシップを目指しました。何度かインターンシップに応募しましたが、なかなか返事がありませんでした。
その後、ご縁がありWHO西太平洋地域事務所でインターンをする機会をいただきました。振り返ると、正式な応募だけでなく、人とのつながりや行動力も大切だったと思います。
Q8.WHO西太平洋地域事務所での主な業務内容を教えてください。
感染症対策チームのメンバーとして、地域で発生する感染症情報の収集や分析、加盟国向け調査の集計などをサポートしました。
とくに印象に残っているのは、フィリピンでの狂犬病対策のフィールドワークに参加した経験です。犬へのワクチン接種は一見シンプルな活動に見えますが、飼い主や地域住民への説明や野良犬への対応などを円滑に進めるためには、地域の文化や社会的背景への理解が不可欠です。
この経験を通じて、人獣共通感染症対策には医学や獣医学の知識だけでなく、人々の行動や社会を理解する視点も重要だと学びました。
Q9.ワクチン接種を円滑に進めるために地域の文化や社会的的背景への理解が不可欠とのことですが、具体的にどんな理解が必要だったのでしょうか?
例えば、多くの大人は日中仕事で忙しいため、学校で子どもたちを対象に狂犬病予防の啓発活動を行い、家族にその重要性を伝えてもらう取り組みがありました。
また、放し飼いの犬が多い地域では、住民の協力なしにワクチン接種を進めることは困難です。
Q10.どちらの大学院を修了されましたか?
ジョンズ・ホプキンス大学で公衆衛生学修士(Master of Public Health: MPH)を取得しました。きっかけは、「米国CDCのEIS(Epidemic Intelligence Service)プログラム」への応募条件のひとつが、公衆衛生や疫学の大学院教育だったためです。
世界中から集まったクラスメートと学ぶ環境は刺激的で、専門知識だけでなく国際的な視野も大きく広がりました。
Q11.大学院を修了後、CDCに勤務された理由・きっかけを教えてください。
WHOのインターン時代にメンターから勧められたことがきっかけで、興味を持つようになりました。EISは、米国CDCが実施する2年間の実地疫学研修プログラムです。研修生であるEISオフィサーは「Disease Detective(疾病探偵)」とも呼ばれ、国内外の公衆衛生課題に取り組みながら、実践的な疫学調査の能力を身につけます。
その活動に魅力を感じ、MPH在学中にEISへ応募しました。
Q12.CDCでは、どのような研究や業務に従事されていたのでしょうか?
EISオフィサーとして食品由来感染症や水系感染症を扱う部門に所属し、サルモネラや病原性大腸菌などの集団発生調査に携わりました(写真3)。
アウトブレイク調査ではアトランタのCDC本部で複数州にまたがる事案の調整を担当するほか、米国内外の現地調査にも派遣されました。中でも「ジンバブエでの腸チフス調査」では、現地チームと協力しながら調査を進める貴重な経験をしました。また、「人と犬の両方が感染したドッグフード由来サルモネラ症の調査」では、One Healthアプローチの重要性を実感しました。
Q13.One Healthアプローチの重要性について具体的にどのようなことを実感されたのでしょうか?
この調査では、人の患者だけでなく犬の感染事例やペットフードの流通経路も併せて調べる必要がありました。
その過程で、公衆衛生、獣医学、食品安全の専門家が協力して調査と対応策の検討を行い、多分野が連携するOne Healthアプローチの重要性を実感しました。
Q14.CDCの後に米国スタンフォード大学で何を学ばれたのでしょうか?また米国スタンフォード大学に行かれた理由を教えてください。
スタンフォード大学のCenter for Innovation in Global Healthで研究補助員として勤務しました。バングラデシュにおける人獣共通感染症対策プロジェクトに関わり、事業計画や予算作成など、国際協力の実務を学びました。
また、現地の文化や生活に根差したアプローチを重視する考え方にも大きな影響を受け、その後のWHOやWOAHでの仕事に非常に役立っています。
Q15.バングラデシュにおける人獣共通感染症対策プロジェクトの対象となるのは、どのような感染症だったのでしょうか?
主に豚を飼育する社会的・経済的に脆弱なコミュニティを対象に、嚢虫症(Cysticercosis)をはじめとする顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases:NTDs)の対策プロジェクトに携わりました。
顧みられない熱帯病にも、狂犬病など、人、動物、環境のつながりを理解しながら対策を進めるOne Healthアプローチが重要な疾病がいくつかあります。
WOAH勤務後も、WHOやFAOと連携し、顧みられない寄生虫性人獣共通感染症(Neglected Parasitic Zoonoses:NPZs)の予防と管理を支援するための啓発資材や技術資料の作成に取り組みました(例:「Resources for the prevention and control of neglected parasitic zoonoses WOAH - Asia -」)
スタンフォード大学での経験は、現在の業務にもつながっていると感じています。
Q16.バングラデシュでのプロジェクトにおいて、現地の文化や生活に根差したアプローチをなされたとのことですが、具体的にどのようなアプローチだったのでしょうか?
例えば、プロジェクトチームに現地の人類学者を加え、地域の人々に受け入れられやすいアプローチやメッセージを検討しました。
そうすることで、より実効性が高く、持続可能な取り組みにつながると考えていました。
Q17.WHOベトナム事務所に勤務されていましたが、何年間勤務されていたのでしょうか?また、WHOベトナム事務所でどのような業務をされていたのでしょうか?
外務省の「JPO(Junior Professional Officer)派遣制度」を通じて2年間WHOベトナム事務所で勤務しました。
JPO制度は、日本人若手専門家の国際機関でのキャリア形成を支援する制度です。実際に国連機関で活躍する日本人職員の多くが、この制度を経験しています。
ベトナムでは鳥インフルエンザや狂犬病対策、人と動物の部門をつなぐOne Health活動などに携わりました(写真4)。
中央レベルから地方レベルまで多くの関係者と協力しながら事業を進めた経験は、私のキャリアの大きな基盤になっています。
Q18.OIE(現在WOAH)アジア太平洋地域事務所に勤務された理由を教えてください。またWHOに勤務されていたことがWOAHに勤務する上でどのように役立ったのでしょうか?
出産後、家族の近くで子育てをしたいと考え、日本へ戻ることになりました。
WHO勤務中にアジア太平洋地域のOne Health会議で交流のあったWOAH関係者から声をかけていただき、東京の地域事務所で働くことになりました。
WHOで培った人脈や国際協力の経験は、他機関との連携を進める上で大いに役立っています。現在もWHOやFAOなどと協力しながら地域の課題に取り組んでいます。
Q19.WOAHのミッションは何でしょうか?
「WOAHの使命」は、世界の動物の健康(衛生)と福祉を向上させることです。
動物の健康は、人の健康、食料安全保障、経済活動、さらには環境にも深く関係しています。WOAHは183の加盟国と協力しながら、科学的知見の収集・共有、国際基準の策定、疾病情報の共有、獣医サービスの能力強化などを通じて、より安全で持続可能な世界づくりに貢献しています(図1)。
Q20.WOAHには本部、地域事務所、準地域事務所があるとお聞きしましたが、その勤務地を教えてください。またそれぞれの業務内容も教えてください。
「WOAH本部」はフランス・パリにあり、世界各地に地域事務所や準地域事務所があります。
アジア太平洋地域では東京に地域事務所、バンコクに「準地域事務所」があります。
本部は国際基準や戦略の策定を担い、地域事務所はそれぞれの地域課題に応じた支援を行います。WOAHにはWHOのような国事務所はなく、加盟国政府が指名する代表者(Delegate)と連携して活動します。地域事務所で働いていても、本部との連携は非常に密接で、日常的に協議を行っています。
Q21.WOAHには何人の獣医師が勤務されているのでしょうか?また、その中で日本人獣医師は何名いるのでしょうか?
東京事務所では15名のスタッフのうち約9名が獣医師です。WOAH全体では約300名のスタッフが勤務しており、獣医師はその中でも大きな割合を占めています。
日本人獣医師も数名、本部や地域事務所で活躍しています。動物衛生や動物福祉を専門とする国際機関であるため、獣医師はWOAHの活動の中心となって活躍しています。
Q22.東京事務所で勤務されている9人の獣医師の主な業務を教えてください。
「Regional Representation for Asia and the Pacific - WOAH - Asia」をご参照ください。
Q23.WOAHを含めた国際機関で働く上でどのような心がまえやスキルが必要だと思われますか?
国際理解や柔軟性が大切だと思います。
国際機関では、多様な文化や価値観を持つ人々と協力して仕事を進めます。違いをストレスではなく学びの機会として楽しめることが重要です。
また、優先順位を付けながら複数の業務を進める力や、チームで成果を生み出す力も求められます。さらに、出張や時差対応も多いため、家族や周囲の理解と支えは欠かせません。
Q24.WOAHが掲げている代表的なプロジェクトは何でしょうか?
WOAHの活動の柱は、国際基準の策定、科学的知見の提供、動物疾病情報の収集・分析・発信、獣医サービスの能力強化、そして世界の獣医当局や関係機関をつなぐネットワークづくりです。これらは世界の動物衛生ガバナンスを支える基盤となる活動です。
また、PPR(小反芻獣疫)根絶に向けた取り組み、WHOやFAOなどのパートナー機関と連携し狂犬病対策や、アジア太平洋地域におけるSEACFMDを通じた口蹄疫対策なども推進しています。
Q25.SEACFMEDとは何でしょうか?
東南アジアや中国、モンゴルなどの地域における家畜の感染症「口蹄疫(FMD)」の予防と制圧・根絶を目指す国際的な共同キャンペーン「South-East Asia, China and Mongolia Foot and Mouth Disease Campaign」のことです。
Q26.浦辺先生が大事にされていることや仕事に対するポリシーを教えてください。
近年は特にワークライフバランスを大切にしています。
国際機関の仕事はやりがいがありますが、家族との時間も大切です。時短勤務やテレワークを活用しながら、自分に合った働き方を模索し、無理なく仕事を続けられる環境を整えることを心掛けています。また、業務の中でも、自分で企画や方向性を考え、楽しみながら取り組める活動を持つことが、日々の仕事の原動力になると感じています。
私の場合は、アジアの獣医大学間のネットワークづくりや、GEDSI(Gender Equality, Disability and Social Inclusion)の推進など、人と人をつなぐ活動にやりがいを感じています。
Q27.アジアの獣医大学間のネットワークづくりとは具体的にどんなネットワークを構築されているのでしょうか?
例えば「Asian Association of Veterinary Schools」の活動をサポートしています。
Q28.今後チャレンジしたいことは何でしょうか?
WOAHでの勤務も長くなり、次のステップについて考える時期に来ています。
現時点で明確な計画はありませんが、国際協力やOne Healthの分野で引き続き貢献していきたいと思っています。これまでの経験を生かしながら、新しい機会や可能性にも前向きに取り組んでいきたいです。
Q29.今後、海外での獣医師の仕事を目指す獣医学生にメッセージをお願いします。
まずは、海外や異なる文化に興味を持つことから始めてほしいと思います。
海外旅行や交換留学、インターンシップなど、形は問いません。実際に海外に出て、多様な価値観を持つ人々と交流する経験は、将来の大きな財産になるはずです。
国際機関でのキャリアに関心がある方には、国際機関でのインターンシップやJPO(Junior Professional Officer)制度などの若手向け制度を積極的に活用することをお勧めします。
私自身や同僚も、学生時代のインターンシップ経験がその後のキャリアに大きな影響を与えました。WHO、WOAH、FAOをはじめ、多くの国際機関ではインターンシップの機会が提供されており、進路を考えるうえで貴重な経験になると思います。
また、国際機関を目指す方は、「外務省国際機関人事センター」のウェブサイトをぜひチェックしてみてください。国際機関で働くためのさまざまな情報を得ることができます。
最後に、人とのつながりを大切にしてください。私自身、多くの方々との出会いに支えられながら今のキャリアを築いてきました。将来どの分野に進むとしても、学生時代の挑戦や出会いは皆さんの力になると思います。
編集後記
浦辺真帆先生については、公衆衛生分野において海外で活躍されていることをJVM NEWSの記事を通じて知りました(JVM NEWS 2019-09-18「国際的に活躍する獣医師を目指して インターン制度の活用を」)。]
浦辺先生は、日本の大学ではなく米国ブラウン大学を卒業後、ペンシルバニア大学獣医学部に入学されました。ペンシルバニア大学最終学年で北米獣医師免許試験(NAVLE)に合格し、卒業後に獣医師資格を取得されました。
学生生活では、米国の大学は授業や課題をこなすことに忙しく、学期中は学業中心の生活であったとのことでした。一方で、長い夏休みを活用してインターンシップに積極的に参加されていました。特に国際保健(グローバルヘルス)に関心を持つようになってからは、WHO西太平洋地域事務所や国立感染症研究所でのインターンシップを経験されており、それぞれの経験が今の自分に役立っているとのことでした。
その後ジョンズ・ホプキンス大学で公衆衛生学修士(Master of Public Health: MPH)を取得されました。
CDC勤務中でのジンバブエでの腸チフス調査では、現地チームと協力しながら調査を進める貴重な経験をされ、また、人と犬の両方が感染したドックフード由来サルモネラ症の調査では、One Healthアプローチの重要性を実感するなど貴重な経験をされています。
CDCの勤務後に、米国スタンフォード大学ではCenter for Innovation in Global Healthで研究補助員として勤務されました。そこにおいては、バングラデシュにおける人獣共通感染症対策プロジェクトに関わり、事業計画や予算作成など、国際協力の実務を学ばれました。現地の文化や生活に根差したアプローチを重視する考え方にも大きな影響を受け、その後のWHOやWOAHでの仕事に非常に役立っているとの感想を述べられています。
その後、WHOベトナム事務所では、JPO制度を活用しベトナムでは鳥インフルエンザや狂犬病対策、人と動物の部門をつなぐOne Health活動などに携われています。中央レベルから地方レベルまで多くの関係者と協力しながら事業を進めた経験は、ご自身のキャリアの大きな基盤になっているとも語られております。
その後、WHO勤務中にアジア太平洋地域のOne Health会議で交流のあったWOAH関係者から声をかけていただき、東京の地域事務所で働くことになりました。
WOAHを含めた国際機関で働く上でどんな心がまえやスキルが必要だと思われるかという質問に対して、浦辺先生は国際理解や柔軟性の2つが大切だと語られています。その理由として「国際機関では、多様な文化や価値観を持つ人々と協力して仕事を進めます。違いをストレスではなく学びの機会として楽しめることが重要です。また、優先順位を付けながら複数の業務を進める力や、チームで成果を生み出す力も求められます。さらに、出張や時差対応も多いため、家族や周囲の理解と支えは欠かせません」と答えられたのが非常に印象的でした。
浦辺先生が大事にされていることや仕事に対するポリシーをお聞きしたところ、「業務の中でも、自分で企画や方向性を考え、楽しみながら取り組める活動を持つことが、日々の仕事の原動力になると感じています。私の場合は、アジアの獣医大学間のネットワークづくりや、GEDSI(Gender Equality, Disability and Social Inclusion)の推進など、人と人をつなぐ活動にやりがいを感じています」との回答でした。
今後、浦辺先生が国際協力やOne Healthの分野で引き続き貢献されることを期待しております。
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シリーズ「国内外の各分野で活躍されている獣医師」


