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■農林水産省「民間部門農林水産研究開発功績者表彰」受賞者決定 大臣賞はヨーネ病診断の研究

2026-10-30 17:50 掲載 | 前の記事 | 次の記事

農林水産省と公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会は、2026年10月20日、令和8年度(第27回)「民間部門農林水産研究開発功績者表彰」の受賞者を決定したと発表した(参照:農林水産技術会議「プレスリリース」)。

この表彰は、民間が主体となって行っている農林水産業および関連産業の研究開発の発展や従事する者の意欲向上のために行われている。表彰式は11月12日「アグリビジネス創出フェア2026」の会場内で開催される。

農林水産大臣賞には「2種類の新規ヨーネ病遺伝子診断薬の開発及び普及実用化」の業績で株式会社ニッポンジーンの峯岸恭孝さんと西川知香さんが選ばれた。

各賞の受賞者とその業績は以下の通り(敬称略)。

【農林水産大臣賞】

    • 2種類の新規ヨーネ病遺伝子診断薬の開発及び普及実用化
    • 峯岸恭孝・西川知香(株式会社ニッポンジーン)
    • ヨーネ病は、ヨーネ菌の感染による牛等の反芻動物の家畜伝染病で、有効なワクチンや治療法がなく、年間 50~60万頭が検査され、感染牛の摘発・淘汰が進められている。しかしながら、ヨーネ病の発生は増加傾向にある。そのため、農研機構と共同でスクリーニング検査として従来の抗体検査より半年以上早く感染牛を発見できる遺伝子検査法を開発した。この検査法は、最大 10頭分の糞便を1つにまとめ、感度を落とさず多検体を検査できるため、検査の省力化も実現している。また、確定検査として、既存の PCR検査を改良し、蛍光標識プローブを用いた特異性の高い検査法を開発した。これら2つの検査法は、陰性の場合、 PCRの阻害による偽陰性でないことを判別できる試薬を含んでおり、それぞれ薬事承認(動物用体外診断用医薬品)を取得して製品化されている。

【農林水産技術会議会長賞 民間企業部門】

    • 牛受精卵深部注入カテーテル「YTガン」の開発と普及実用化
    • 山根誠一・津金賢子(株式会社ヤマネテック)
    • 牛の受精卵移植において高い受胎率を得るためには、子宮角深部に受精卵を注入する必要がある。しかし、従来の直管型移植器では、子宮が大きくかつ深く湾曲している「経産牛」に対して、子宮壁を傷つけずに深部までカテーテルを挿入することは技術的に困難であった。そこで、直管部から可撓性の内筒を前方へスライドさせ、内筒が子宮角深部へ伸長する二重構造のカテーテル「YTガン」を開発した。可撓性の内筒は子宮内形状に順応して伸長し、子宮角を持ち上げることなく深部注入が可能である。子宮が大きくて深い経産牛への移植でも非侵襲で速やかな操作が可能となり、作業の効率化と受胎率の向上が期待される。
    • 真吟精米を可能にした酒造精米機開発
    • 川上晃司(株式会社サタケ)ほか
    • 近赤外分析計による米成分の高精度測定技術の開発と社会実装
    • 石津裕之(静岡製機株式会社)

【農林水産技術会議会長賞 農林漁業者部門】

    • れんこん品種「タマミノリ」、「ひたちたから」等の育成
    • 上田 稔

【公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会会長賞】

    • ごみ詰まりしにくい田んぼダム用せき板の開発
    • 蔵本修一(東北興商株式会社)ほか
    • 在来白小豆の純系分離による新品種「福とら白」の育成とその保全
    • 奥本大祐(株式会社虎屋)

§表彰式

  • 日時:2026年11月12日(木)15:15~16:45
  • 場所:東京ビッグサイト西4ホール
  • 東京都江東区有明3-11-1
  • 「アグリビジネス創出フェア2026」の会場内