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農林水産省は、2025年9月11日~9月12日の2日間にわたり、東京・銀座ブロッサム中央会館で、全国家畜保険衛生業績発表会協賛会の協力のもと「第66回全国家畜保健衛生業績発表会」を開催した。
全国6ブロックでの発表会で選ばれた演題が発表された。発表演題は2部に分けられ、第1部「家畜保健衛生所の運営及び家畜保健衛生の企画推進に関する業務について」21演題、第2部「家畜保健衛生所及び病性鑑定施設における家畜の保健衛生に関する試験及び調査成績について」27演題の合計48演題に及んだ。
発表演題は、24名の審査員によって審査された。審査員の内訳は、農研機構動物衛生研究部門12名、農林水産省から動物医薬品検査所2名、動物検疫所2名、消費・安全局動物衛生課2名、座長6名(家畜保健衛生所の所長等)で、審査委員長は動物衛生研究部門長の勝田 賢先生が務めた。
審査の結果、農林水産大臣賞に千葉県東部家畜保健衛生所の蒲生汐理先生と、島根県家畜病性鑑定室の鈴木郁也先生が選ばれ表彰された。
蒲生先生の発表テーマは「養鶏場密集地域を中心とした高病原性鳥インフルエンザ対策へのドローンの活用」。ドローンを用いて、人の目では発見できなかった施設の損傷を発見し、かつその動画を飼養者にみせることで衛生管理の啓発につながったことが評価された。「今後、この手法の横への広がりを期待する」との審査コメントがあった。
鈴木先生の発表テーマは「Salmonella Dublin近年分離株のサルモネラ用培地での発育性と色素耐性の関連評価」。従来株では発見しづらくなっていた牛サルモネラ症の検査において、色素耐性をみつけ、検査精度の向上につなげたことが評価された。
審査では、消費・安全局長賞22名と全国家畜保険衛生業績発表会協賛会会長賞2名も選ばれた。
§農林水産大臣賞
- 養鶏場密集地域を中心とした高病原性鳥インフルエンザ対策へのドローンの活用
- 蒲生汐理先生(千葉県東部家畜保健衛生所)
- Salmonella Dublin近年分離株のサルモネラ用培地での発育性と色素耐性の関連評価
- 鈴木郁也先生(島根県家畜病性鑑定室)
§全国家畜保険衛生業績発表会協賛会会長賞
- 京都府内最大養豚場の分割管理による豚熱発生時のリスク分散
- 牛島留理先生(京都府南丹家畜保健衛生所)
- 母豚の豚熱ワクチン抗体価に影響を与える要因分析
- 鍋倉良輔先生(宮崎県宮崎家畜保健衛生所)