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農研機構は、2025年4月、ベンチャー企業の「農研ワンヘルス株式会社」を設立した。代表取締役には農研機構畜産研究部門 上級研究員の大池秀明 先生が就任した。
農研機構は、約30年にわたり乳酸菌の収集と健康に関する研究を進めており、公的コレクションとして世界最大規模の約6,000菌株の乳酸菌コレクションを保有している。乳酸菌は、難聴・認知症予防や免疫機能の活性化、ストレス軽減など、健康維持に対する機能性の研究が進んでおり、食品や家畜飼料など様々な産業での活用が期待されている。
設立された農研ワンヘルス株式会社は、7月1日に営業を開始した。同社は農研機構の乳酸菌コレクションから、新世代乳酸菌を多数選抜し、個々にフィットする乳酸菌を提供する事業(乳酸菌原末販売、ペットケア、アスリート支援など)を展開する。
- 設立日:令和7年4月9日
- 所在地:茨城県つくば市池の台2番地
- 農研機構 池の台事業場研究棟内
- 事業内容:個別化乳酸菌の提供・ヘルスケアフードの開発・ヘルスケア関連検査サービスの提供等
農研機構は、「農研機構発ベンチャー企業に対する出資等及び支援の実施に関する規程(2021年3月30日制定)」に基づき、職員によるベンチャー企業の設立を推進している。また、農研機構が開発した研究成果の普及や社会実装を行うベンチャー企業に対して、研究施設や設備の貸し付け、特許の実施許諾における優遇措置などの支援制度を設けている。
農研ワンヘルス株式会社は、同制度を利用した農研機構職員による第2号農研機構発ベンチャー企業となる。