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麻布大学は、2025年7月16日、公益社団法人日本動物病院協会(JAHA)と共催で「麻布大学キャリア支援プログラム ワークショップ」を7月4日(金)に開催したと発表した(参照:麻布大学「プレスリリース」)。
このワークショップは、獣医保健看護学科の1年生を対象とし、愛玩動物看護師を目指す学生たちのキャリア形成を支援することが目的。2025年5月23日(金)に行われた上野弘道氏(JAHA副会長、日本動物医療センターグループ)による講義「キャリアデザイン基礎」と連携した内容で行われた。
上野氏による講義では、JAHAが目指す「動物病院・患者とその家族・地域社会をつなぐOne well-being」の概念について説明があり、その後、動物病院での愛玩動物看護師の仕事を具体的にイメージできるよう、「日本動物医療センターグループ」の現場での愛玩動物看護師のオペレーション内容などが紹介された。
具体的な実例を伴う講演内容は、愛玩動物看護師を取り巻く「薄給激務」といったイメージを払拭するものであり、自分たちの将来を見据える学生たちは真剣に聞き入っていた。
授業終了後の学生からの感想で、特に印象的だったというのは、上野氏が実際に行っている宮古島での犬猫保護活動の話。学生からは、宮古島への熱い想いと様々な課題に向かって自らの考えを貫こうとする上野氏の実現力に感銘を受けたという感想や、人や団体のつながりによって保護活動が実現していく流れに驚嘆したという感想があった。
7月4日のワークショップは、上野氏の講演に続き、さらに自分たちの将来像を広げる機会として開催された。
ワークショップは、2つの会議室を会場に、5つのテーマ別ブースが設けられた。学生たちは16人前後のグループに分かれて各ブースを巡り、それぞれのブースでは、担当者による18分間のミニレクチャーと質疑応答(フリートーク)が行われた。学生は合計90分間にわたり、愛玩動物看護師の仕事と役割について多角的な視点から理解を深めることができた。
ワークショップブースのテーマは以下の通り。
- CAPP活動(アニマルセラピー)に参加してみよう!
- 活躍する先輩看護師の話を聞こう!
- 動物病院大好きになってもらうために。(動物に優しい診療のためにできること)
- JAHA認定病院(学術認定・ホワイト認定)の取り組みを知ろう!
- JAHA認定病院(社会貢献認定)の取り組みを知ろう!
出席した男子学生からは「ワークショップブースのテーマにいろいろな内容があり、そのような内容を一度に聞くことができて良かった」という感想があった。一方で「他のブースの話し声が聞こえてきて、自分が聞いているブースの話が聞き取りづらかった」という率直な意見も聞かれた。女子学生からは「講義(座学)では気が付かなかったことが、本日のワークショップで気が付くことができたことにより、愛玩動物看護師の役割・仕事のイメージを更に深めることができた」と、講義だけでは得られない実践的な学びの価値を実感したという感想があった。