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千葉県銚子市、旭市で確認された高病原性鳥インフルエンザの発生農場から半径3km以内で設定された移動制限が、2025年3月21日0時に解除された。令和6年度シーズンにおける家禽農場での防疫対応はすべて終了した。家禽での発生は2月1日以降認められていない。ただし、過去3年間は、4月、5月にも発生がみられ、農林水産省は、4~5月も警戒する必要があるとしている。
今シーズンは、初発例が2024年10月17日と例年より早く、5シーズン連続での発生となった。3月21日時点で、26道県84事例、約1,771万羽の発生で、過去最多となっている。
特に千葉県、愛知県、岩手県での事例が多く、それぞれ16事例、13事例、5事例が起こり、そのほとんどが1月の発生であった。
3地域での集中した発生について、農林水産省では、3月21日の「家きん疾病小委員会・高病原性鳥インフルエンザ疫学調査チーム合同会合」で討議されており、「提言」が出されている。
提言のなかでは、防疫作業時の拡散防止対策についてもふれられている。発生農場、特に密集地域においては、次のことも考慮すべきだとされた。
- 羽毛や塵埃が排気で拡散することを防止するため、排気口へのフィルター設置や液状消毒薬を用いた排気口の継続的な消毒、排気の調整、周辺農場との境界での寒冷紗等による防護壁を設置する。
- 殺処分は可能な限り家禽舎内で行い、死体をそのまま持ち出さず、袋詰め消毒等してから持ち出す。生きた家禽を持ち出す際は、羽毛の拡散防止を図る。
- ネズミ等小動物を介したウイルスの拡散を防ぐため、農場敷地内および周辺を消毒、粘着パッドを使用する場合は他種への影響を考慮して適切に設置する。
- 作業者や輸送用のバスが周辺農場を迂回して移動する。