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■2023年度の高病原性鳥インフルエンザの発生状況

2024-04-10 16:45 | 前の記事 | 次の記事

農林水産省が製作した発生予防のポスター。とても分かりやすい(農林水産省Webサイトより)

2024年4月10日9時時点までの発表で、昨秋からの家禽における高病原性鳥インフルエンザの発生は10事例で、約75万羽を処分。3月12日の広島県での発生以降はみられず、すべての制限も解除されている(農林水産省Webサイト「令和5年度 鳥インフルエンザに関する情報について」)。発生はすべて関東以南で、北海道、東北での発生はなかった。

韓国での家禽における発生は12月4日に始まっており、日本のほうが早い発生であった。その時点で農林水産省は「ウイルスの日本への侵入の仕方もこれまでと違ってきているのかもしれない」とコメントしている(家畜衛生週報 No.3782、2023.12.11)。

残念ながら4シーズン連続の発生となったが、4月7日まで発生がみられ、84事例、約1,771万羽の殺処分となった2022年度(農林水産省Webサイト「令和4年度 鳥インフルエンザに関する情報について」)に比べ、2023年度は被害が大幅に減少した。

NA亜型は、鹿児島県さつま市の事例のH5N6亜型以外は、すべてH5N1亜型であった。

  • 2023年11月25日:佐賀県鹿島市の養鶏場。ケージ飼いの採卵鶏。約4.0万羽飼養。H5N1亜型。
  • 防疫措置完了11月28日17:50
  • 搬出制限区域解除12月9日0:00
  • 移動制限区域解除12月20日0:00
  • 11月27日:茨城県笠間市の養鶏場。ケージ飼いの採卵鶏。約7.2万羽飼養。H5N1亜型。
  • 防疫措置完了11月30日15:30
  • 搬出制限区域解除12月16日0:00
  • 移動制限区域解除12月22日0:00
  • 11月30日:埼玉県毛呂山町の養鶏場。ケージ・平飼いの採卵鶏。約4.5万羽飼養。H5N1亜型。
  • 防疫措置完了12月2日14:30
  • 搬出制限区域解除12月18日0:00
  • 移動制限区域解除12月24日0:00
  • 12月3日:鹿児島県出水市の養鶏場。ケージ飼いの採卵鶏。約2.3万羽飼養。H5N1亜型。
  • 防疫措置完了12月4日17:00
  • 搬出制限区域解除12月20日11:00
  • 移動制限区域解除12月26日0:00
  • 2024年1月1日:群馬県高山村の養鶏場。ケージ飼いの採卵鶏。約36万羽飼養。H5N1亜型。
  • 防疫措置完了1月9日15:00
  • 搬出制限区域解除1月25日0:00
  • 移動制限区域解除1月31日0:00
  • 1月5日:岐阜県山県市の養鶏場。平飼いの肉用種鶏。約5.0万羽飼養。H5N1亜型。
  • 防疫措置完了1月7日13:15
  • 搬出制限区域解除1月18日0:00
  • 移動制限区域解除1月29日0:00
  • 1月27日:山口県防府市の家禽農場。採卵鶏等。23羽飼養。H5N1亜型。
  • 防疫措置完了1月27日8:50(開始時間7:00)
  • 搬出制限区域解除2月7日0:00
  • 移動制限区域解除2月18日0:00
  • 2月6日:香川県三豊市の養鶏場。ケージ・平飼いの採卵鶏。約7.0万羽飼養。H5N1亜型。
  • 防疫措置完了2月9日14:50
  • 搬出制限区域解除2月25日0:00
  • 移動制限区域解除3月2日0:00
    • 同市内の関連養鶏場。採卵鶏。約4.0万羽飼養。
  • 防疫措置完了2月9日14:50
  • 2月11日:鹿児島県南さつま市の養鶏場。平飼いの肉用鶏。約5,400羽飼養。H5N6亜型。
  • 防疫措置完了2月12日17:30
  • 搬出制限区域解除2月23日0:00
  • 移動制限区域解除3月5日0:00
    • 同市内の関連農場。肉用種鶏。約7,600羽飼養。
  • 防疫措置完了2月12日17:30
  • 3月12日:広島県北広島町の養鶏場。ケージ飼いの採卵鶏。約8.0万羽飼養。H5N1亜型。
  • 防疫措置完了3月19日15:25
  • 搬出制限区域解除3月30日0:00
  • 移動制限区域解除4月10日0:00

また環境省管轄の野鳥と飼養鳥の発生は以下の通りであった(環境省Webサイト「高病原性鳥インフルエンザに関する情報」)。哺乳類での発生は確認されていない。

  • 確認された野鳥での発生
  • 1都1道1府24県145事例(2022年度は1道27県242事例)
  • 飼養鳥
  • 2県2事例(2022年度は6県10事例)