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麻布大学獣医学部動物応用科学科の菊水健史教授(介在動物学研究室)は、2023年8月24日、株式会社BIOTAと「環境・動物・ヒト社会における細菌叢の解析」に関する共同研究を開始すると発表した(参照:麻布大学プレスリリース)。
共同研究では建造環境におけるペットとヒトの微生物相互作用とその健康への影響を調べることを目的に、ペット・ヒト間における直接的な微生物の移動と共有、建造環境を通じた間接的な微生物の移動と共有を調査する。また、移動・共有された微生物群がヒトにどのような効果をもたらすか、全ゲノムシーケンスや比較ゲノム解析、培養法による表現型の確認試験によって探索する。
この研究により、ペットとヒトとの関わりをマイクロバイオームの観点で解き明かし、共生関係に新たな価値を見出すことができると期待される。また、ペットによってヒトの免疫を向上させ疾患リスクを低減させるなど、ヒトの心身の健康と細菌叢の関係解明の糸口が見つかれば、公衆衛生等の観点で社会課題の解決にも繋がる可能性がある。