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農研機構とタカラバイオ株式会社は、2023年6月27日、血液中のウイルス遺伝子の検出に適した核酸試料の簡易な前処理法を新たに開発したと発表した。リアルタイムPCR法でのウイルス遺伝子検出において、短時間の熱処理および遠心操作のみで血液中のウイルスから核酸を迅速に抽出するとともに、PCR反応を阻害する成分の影響を簡単に除去することができる。
同手法は、都道府県の病性鑑定施設で利用されている「豚熱ウイルス・アフリカ豚熱ウイルス識別検査法」や野生イノシシを対象とした「豚熱ウイルス野外株・ワクチン株識別検査法」に適用できる。血液や組織乳剤など多様な検体を用いた豚熱・アフリカ豚熱の迅速な検出を可能にすることで、早期摘発や緊急的な防疫措置の発動に貢献することが期待される。
同技術に適した前処理試薬は、2023年6月28日にタカラバイオ株式会社から発売された。