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■犬・猫を対象とした線虫によるがん検査の共同研究成果発表 アニコム損保

2022-10-19 11:13 | 前の記事 | 次の記事

アニコム損害保険株式会社は、2022年10月13日、犬・猫を対象とした線虫によるがん検査の共同研究成果をまとめた論文が学術誌「Biochemistry and Biophysics Reports」に掲載されたと発表した。同社は、株式会社HIROTSUバイオサイエンスと線虫がん検査「N-NOSE(エヌノーズ)」の犬・猫への応用を試みる共同研究を行っていた。

同研究では、特定の線虫が犬、猫の健常個体・腫瘍個体の尿の匂いを検出し区別できるかどうかを調査した。

犬37頭(健常個体19頭、腫瘍個体18頭)、猫23頭(健常個体10頭、腫瘍個体13頭)を対象に、パイロット臨床試験を行った。その結果、犬と猫の尿サンプルで健常個体と腫瘍個体の間で特定の線虫の反応に有意な差があった。あわせてReceiver Operating Characteristic分析(ROC分析:モデル予測の正確度を評価するための方法の1つ)で、がんの判定に適したサンプルの希釈濃度の検証を行った結果、ある一定の濃度において検査に対し有効な性能となることが示された。

特定の線虫が人での検査と同様に、犬と猫の腫瘍個体の尿サンプルに誘引され、健康なグループと腫瘍グループとを区別でき、同検査が、犬・猫における簡便・正確かつ低コストながんスクリーニング法として有用であることが示された。