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■犬の熱中症が起きやすい条件は『屋外×昼過ぎ×晴れ×25℃以上』アニコム損保

2021-08-18 16:21 | 前の記事 | 次の記事

発生場所

熱中症に気づいたきっかけ

アニコム損害保険株式会社(アニコム損保)は、「犬の熱中症」について、過去に熱中症の経験のある犬を飼育している飼い主に対しアンケートを実施し、結果を2021年8月17日に発表した。

熱中症が起きた場所や時間・天候などのほか、愛犬の異常に気づいたきっかけや、再発させないために気をつけていることなどを調査した。

  • 調査期間:2021年7月21日~8月11日
  • 調査対象:アニコム損保のペット保険に契約している犬のうち、2019・20年度に熱中症で保険金請求のあった方にWEBアンケートを実施(有効回答数37)。
  • アンケート調査詳細:https://www.anicom-sompo.co.jp/news/2021/news_0210817.html

発表された結果の概要は以下の通り。

  • 犬の熱中症の発生場所について聞いたところ、「屋外」が48.7%、「自宅内」が43.2%という結果。熱中症というと炎天下の屋外で発生するイメージがあるかもしれないが、屋外だけでなく自宅での熱中症にも十分注意する必要があることがわかった。
  • 外出した際の「車の中」にも注意が必要。車内に取り残されたために命を落としてしまうといった事故は、人間だけでなく犬でも同じ。愛犬を車の中に一人にするのは絶対に避ける。
  • 犬の熱中症の発生時間について聞いたところ、「昼過ぎ(12~15時)」という時間帯が32.5%と一番多い結果。1日の中で最も気温が高くなる時間である14時前後は、熱中症の危険性も高まるようである。
  • ただし夏場は、朝や夕方であったとしても、足元(=犬がいる付近)の温度は非常に高くなっていることがある。日中だけでなく、日が昇る前や日が落ちた後も注意が必要だと言える。
  • 熱中症が発生したときの天気について聞いたところ、「晴れ」の日だったという回答がおよそ3分の2を占めた。太陽が出ていれば、その分地面も暑くなり、気温も上昇する。晴れの日は、より一層の警戒が必要。
  • 「曇り」の日の熱中症も全体の約4分の1を占めている。「雨」の日と回答した方はいなかった。気温が上がりにくいことに加えて、雨だと愛犬の散歩を控える方も多く、熱中症にはなりにくい天気なのかもしれない。
  • 犬が熱中症になったときの気温については、「25~30℃」が約半数、「30~35℃」が4分の1という結果になった。
  • 25℃というと、半袖で心地いい程度の気温。人にとっては熱中症になるほど致命的な暑さではなくても、毛皮を着ている状態に等しい犬の場合、熱中症になるリスクが十分にある気温だといえる。
  • 「わが子が熱中症になるかもしれないと予想できたか?」の質問に対しては、7割の方が「全く予想していなかった」と回答した。飼い主が気をつけることが必要。
  • 犬の熱中症に気づいたきっかけについて聞いたところ、「呼吸が荒かった」が73.0%で最も多く、次いで「ぐったりしていた」が43.2%、「体が熱かった」が24.3%という結果になった。
  • 明らかにいつもと違う状態であれば比較的すぐに気づいてあげることができるが、近くで確認しなければ分からない熱中症のSOSが出ている可能性もある。
  • 熱中症にならないのが一番ですが、わが子にこうした異変が見られた場合には、様子を見過ぎずに早めに動物病院を受診することも重要。
  • 過去の熱中症の経験から、わが子を守るために改めて意識していることや、気を付けていることを聞いたところ、最も多かったのが「部屋の気温管理」で89.2%であった。熱中症のおよそ半数が自宅内で起きていることもあり、まずは部屋の気温を徹底して管理する方が多いということがわかる。
  • 次いで「お散歩に行く時間」が73.0%、「わが子の様子観察」が62.2%という結果に。これらはいずれも、お金や時間がかかるようなものではない。犬の熱中症予防のためには、決して特別なことを行う必要はなく、飼い主の意識で変えられるポイントに注意することが重要。