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■ペットの健康管理に関する実態調査 コロナ禍で不安を感じる人は7割 Team HOPE

2021-03-08 16:14 | 前の記事 | 次の記事

結果:健康診断受診状況

結果:健康診断受診頻度

結果:ペットの健康診断についての考え方

ペットの予防医療の啓発・普及活動を展開する一般社団法人Team HOPE(代表 太田亟慈先生)は、2021年2月12日、「ペットの健康管理に関する実態調査」の結果を発表した。犬と猫の飼い主・家族412名を対象に実施したもの。調査は2016年から毎年実施し、今回の2020年12月の調査で5回目となる。

§調査概要

  • 方法:インターネット調査
  • 対象者:犬、猫の飼い主・家族412名(全国20歳以上、犬206・猫206名)
  • 実施期間:202012月8日~9日

今回は新型コロナウイルス感染症の流行が、ペットとの暮らしにどんな影響を与えたかについて調べ、ペットとの暮らしの中での意識の変化や新しい生活習慣が生まれていることがわかった。

また、コロナ禍においても、長く人生を共に歩む家族の一員として、人間同様にペットに定期的な健康診断を受けさせる飼い主・家族は増え、しかも1年に2回以上健診を受診するペットが増えていた。

調査結果の概要は以下の通り。

  • 新型コロナウイルス感染症流行の中で、ペットに関する飼い主・家族の不安では、「自分が感染した時の治療中に、誰がペットの面倒をみてくれるか」40%、「ペットに新型コロナウイルスが感染するのではないか」39%。ペットに関して何も不安のない方は3割にとどまり、7割の方が不安を抱えている。
  • コロナ禍の中で、ペットと触れあえる時間が増えた方が4割。ペットと暮らすことへの満足感や愛情が増した方が4割。その一方で、人込みにペットを連れていく頻度や、散歩以外で屋外・アウトドアに出かける頻度が減った方が2割いる。ペットとの暮らしの中でも、意識の変化や新しい生活習慣が生まれている。
  • 定期的な健康診断を受診させている飼い主・家族は、4割(5年前は3割)。
  • 定期健診の頻度は、定期健診受診ベースで年2回以上は44%で、ここ4年で14%伸長。
  • 健康診断で受診している項目は、問診・触診・視診が8割以上。聴診と血液検査は6割。泌尿器や消化器、内臓疾患の早期発見に役立つ、尿検査、便検査、レントゲンは2割弱の受診にとどまる。この傾向は2016年からの調査開始以来変わっていない。
  • 健康診断についての考え方では、「手頃な価格なら健診を受けさせたい」47%、「お金がかかっても健康のために定期的に健診を受けさせたい」43%と二極化が続く。「手頃な価格なら健診を受けさせたい」は5年間継続して増加している。

§太田亟慈先生コメント

私たちTeam HOPEの調査では、コロナ禍でペットに対する愛情や触れ合う時間が増えた方が増え、ますますペットが家族の一員という存在になっていることがわかりました。長く一緒に人生を歩む家族の一員として、人間同様、ペットに健康診断を受けさせている方も年々多くなっていて大変喜ばしく思っています。犬や猫は人の4倍以上の早さで歳をとるので、年に2回以上、健康診断を受診することをお勧めします。その際には、ぜひ項目にも注意していただき、「全身の健康状態」を把握できる健診を受けてください。獣医療の進歩により、潜在的な疾患の可能性や各器官の機能異常も知ることができ、早期に対処ができるため、重症化を防ぎ、健康寿命を延ばすことにつながります。またコロナ禍でご家族さまは様々なご不安を抱えていらっしゃいますが、そういう時はぜひかかりつけの動物病院にご相談ください。獣医師やスタッフが、ご希望や生活スタイルに応じて適切にアドバイスをいたします。私たち動物病院は、皆さんのペットとの心地よい暮らしに様々な形で寄り添ってまいります。