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公益財団法人日本獣医師会や公益財団法人世界自然保護基金ジャパンなど以下の12団体が、「人と動物、生態系の健康はひとつ~ワンヘルス共同宣言」を発表した。
- 国際自然保護連合日本委員会
- 公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)
- 公益社団法人東京都医師会
- 公益社団法人東京都獣医師会
- 公益社団法人日本医師会
- 公益財団法人日本自然保護協会
- 公益社団法人日本獣医師会
- 公益財団法人日本野鳥の会
- 日本ワンヘルスサイエンス学会
- 人と動物の共通感染症研究会
- 認定NPO法人 野生生物保全論研究会
- 一般社団法人リアル・コンサベーション
共同宣言で以下のことを誓った。
生態系の健康を守ります
- 地球規模での人間活動の拡大が、森林伐採などの自然破壊を引き起こし、新興感染症の発生要因となっている現状を認識し、環境問題の危機を訴えていきます。
- 新興感染症の発生や新たなパンデミックを防ぐために、生態系を構成する健全な生きもののつながりに配慮し、これまでの過度の自然環境への立ち入りや過剰な利用を含む野生動物との関わり方を見直していきます。
- 地球上の生態系が、人と動物の生命を支えていることを忘れず、その保全と回復に取り組み、そのための行動を社会に呼びかけます。
動物の健康を守ります
- 私たちが接触する動物には、ペット(コンパニオンアニマル)や家畜だけでなく、暮らしの中で意識することは少ない多くの種類の野生動物も含まれていることを強く認識します。
- 人と動物の間で感染症が伝播することを認識し、動物たちとの距離感を見つめ直し、適切な関わり方を考えていきます。また、感染症リスクの高い野生動物の利用や取引を削減していきます。
- そのために私たちは、病原体の保有リスクを含めた野生動物の生態への理解向上や、家畜や野生動物の健全性のモニタリング、ペットや家畜の感染症対策、飼育動物の福祉向上を進めます。
人の健康を守ります
- 健全な生態系の確保は、人の身体的・精神的な健康と豊かさにつながることを強く認識し、より多くの人に訴えていきます。公衆衛生に深刻な脅威をもたらす気候変動、森林破壊、水質汚染といった環境問題を、国際、地域、様々なレベルでの協力・連携のもと解決し、心身両面の健康に貢献することを目指します。
- 生態系の保全、生物多様性の確保、飼育動物との適切な関係の構築を通じて、人獣共通感染症(人と動物の共通感染症)、薬剤耐性菌の蔓延、食品汚染などによる健康被害を防止し、公衆衛生の向上に貢献します。
- ワンヘルスの考え方や諸活動について、幅広い世代の市民に啓発し、ポストコロナのライフスタイルを創生し、人と自然が共に生きる社会の実現を目指します。
生態系の健康、そして動物の健康を守ることが、人の健康を守ることでもある、という事実を認識し、これら3つの健康をひとつの健康と捉え、守っていきます。
この共同宣言にあわせ、2021年2月13日に「人と動物、生態系の健康はひとつ ワンヘルスシンポジウム ~ポストコロナ時代の感染症と生物多様性 保全~」が開催される。