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「福岡県One Health国際フォーラム2021」の講演で東京大学医科学研究所の河岡義裕先生が、自身らの研究グループの研究成果や動向を中心に新型コロナウイルスについて述べた。
動物感染実験、治療薬の評価、血清療法などの治験、ワクチン開発の状況、マスクの効果、検査法などを紹介し、講演を以下のようにまとめた。
- ハムスターは新型コロナウイルスの動物モデルとして有用である。
- 不活化・サブユニットワクチンは高い感染防御が期待できる。
- 抗原検出キットはウイルス陽性検体を見過ごす可能性があるが、使いようによっては有用である。
多くの人がワクチンを接種するか、治療法が確立しないと元の生活には戻れないだろう。それらの対策が成される前の対応として、抗原検出キットの利用を提案された。抗原検査では擬陽性や見逃しといったことはあるが、ウイルスをたくさん排出している人は捕捉できる。キットも安価に販売できる状況である。その活用によって人と接する際のリスクを下げ、元の生活に近づけることができるのではないかと述べた。
河岡先生の講演動画は26分57秒。