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株式会社レトリバ(https://retrieva.jp/)は2020年3月25日、高速塩基配列検索ソフトウェア「GGGenome(ゲゲゲノム)パッケージ版」の提供を開始した。
GGGenomeパッケージ版は、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 データサイエンス共同利用基盤施設 ライフサイエンス統合データベースセンター(以下DBCLS)の提供するGGGenomeウェブ版と同様の塩基配列検索を自社内のコンピュータ上で実施することができる。
https://gggenome.retrieva.jp/
従来のウェブ版(https://GGGenome.dbcls.jp/)は、配列の検索がDBCLSの保有するサーバ上で実行されるため、製薬企業等が秘匿情報を含む配列を検索することが情報管理の面で難しいという問題があった。「GGGenomeパッケージ版」は、同様の検索を企業の保有するコンピュータ上で実行可能となる。
GGGenomeパッケージ版は、従来のウェブ版と同等のソフトウェアをコンテナ型仮想化技術であるDockerを用いてポータブルSSD内にパッケージ化したもので、オフライン環境でも利用でき検索内容の漏洩を防止することが可能。
従来のウェブ版に設定されている制限(検索可能なミスマッチ・挿入・欠失の制限、ヒット件数の制限、検索実行時間の制限)が大幅に緩和されており、使用するコンピュータの性能に応じてより詳細な解析を実施することができる。
また、従来のウェブ版は塩基配列データベースの更新にともない検索結果が変化する場合があるが、GGGenomeパッケージ版はソフトウェアとデータベースのバージョンを固定することができ、過去の検索結果をいつでも再現できるというメリットがある。あわせて、大量の検索を自動化する支援スクリプトとその活用例も提供される。
GGGenomeパッケージ版(創薬基本パック)には、創薬研究に必要なヒト、カニクイザル、マーモセット、マウスの転写産物(mRNAおよびpre-mRNA)のデータベースとして理化学研究所の整備する創薬に資する霊長類のオミックスデータベースD3G(https://d3g.riken.jp/)が含まれており、すぐに検索を実施できる。
特長:
- ミスマッチや挿入欠失を含む塩基配列の検索をPC上で見落としなく高速に実行
- 核酸医薬品やゲノム編集のオフターゲット候補サイトの検索に最適
- ヒトおよび実験動物の塩基配列をすぐに検索可能な「創薬パック」を提供