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■小動物臨床家必携書『犬と猫の日常診療のための抗菌薬治療ガイドブック』発行

2020-02-18 17:24 | 前の記事 | 次の記事

『犬と猫の日常診療のための抗菌薬治療ガイドブック』

文永堂出版は2020年2月18日、『犬と猫の日常診療のための抗菌薬治療ガイドブック』を発行した。

著者は鳥取大学の獣医内科学教室の原田和記先生。原田先生は農林水産省の「薬剤耐性リスク管理検討会 愛がん動物における抗菌剤の慎重使用に関するワーキンググループ」(https://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/yakuzi/kentokai.html)の委員も務めるなど小動物医療における抗菌薬の研究者、臨床家として名を馳せている。

世界保健機関(WHO)が2015年に打ち出した薬剤耐性(AMR)に関するグローバル・アクションプランに基づいて世界各国で抗菌性物質の耐性菌対策に取り組んでおり、日本においても省庁横断的な取り組みが行われている(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/infection/activities/amr.html)。

獣医学分野においては、従来は家畜への抗菌性物質の慎重使用が主な取り組みであったが、小動物医療においても抗菌薬の適正使用が大きな課題となっている。本書はこの小動物医療における抗菌薬の適正使用についてわかりやすく解説している。

本書は総論(第1章〜第5章)と細菌感染症の診断及び治療(第6章~第17章)の2部構成。第Ⅰ部の総論では、抗菌薬治療の原則、基礎知識、多剤耐性、微生物学的検査、院内感染がわかりやすく解説してある。第Ⅱ部では、各疾患ごとに診断・治療が解説してある。

最後に付録として「主要な感染症別の診断治療アプローチ概要」と「各抗菌薬の用法・用量」の表が掲載してあり、より臨床の場で使いやすさを増している。

適切な小動物医療には欠かせない1冊である。

ご注文:https://buneido-shuppan.com/?gloc_id=01001&bkcd=2020020001

原田和記先生は第16回日本獣医内科学アカデミー学術大会(2020年2月21日〜23日・横浜)(https://www.jcvim.org/)において、「抗菌薬治療に必要不可欠な知識」のテーマで講演されます(2月21日14:15~15:00)。