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日本獣医麻酔外科学会は、2019年6月14日、春の合同学会において日本小動物外科専門医をめざすレジデントによる研究発表会を開催した。この専門医をめざすレジデントによる研究発表会は、毎年春の合同学会で行われており、今年は以下の8題が発表された。
- 「動脈管開存症の犬におけるヘモクリップ閉鎖術の有効性の検討」
- 竹内亜樹先生(東京農工大学)
- 「ペースメーカー設置により腹水が消失した完全房室ブロックの犬の1例」
- 鈴木周二先生(日本獣医生命科学大学)
- 「犬の肥大性幽門胃疾患に対する幽門部分切除を併用したY-U幽門形成術」
- 竹内恭介先生(北海道大学)
- 「肝外胆管閉塞に対して胆管ステントを留置した2症例」
- 十川 英先生(鹿児島大学)
- 「犬前立腺癌の各種治療成績の回顧的検討」
- 谷川慶一先生(酪農学園大学)
- 「橈尺骨骨折癒合不全に対して自家尾椎移植と理学療法を実施した犬の1例」
- 小林祐介先生(アニマルクリニックこばやし)
- 「反張膝、膝蓋骨高位、股関節脱臼を伴う先天性大腿四頭筋拘縮症の新しい整復法について」
- 永岡大典先生(みなとよこはま動物病院)
- 「膝蓋骨内方脱臼に対して外側遠位方向へ脛骨粗面転移を行った柴犬2症例」
- 神野信夫先生(日本獣医生命科学大学)
聴講するのは他のレジデントや専門医の先生方など。なかには「もっときれいな画像を提示しないとダメだ」など厳しい声も挙がった。
発表演題は審査され、優秀賞が決められる。優秀賞には論文投稿に当たっての英文作成や投稿料の補助が贈られる。
最後に昨年の演題から選ばれた優秀賞の発表・表彰が行われた。受賞したのは相川動物医療センターの宮崎悠太先生。発表テーマは「小型犬の遠位橈尺骨骨折119症例140肢に対するFree-from typeⅡ創外固定法の治療成績および合併症に関する回顧的研究」。この研究論文はVet Surg誌に採択され、掲載が決定している。
なお、2019年5月に行われた試験で、新たに2名の日本小動物外科専門医が誕生している。