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麻布大学は、2026年9月17日、同大学獣医学部介在動物学研究室および群馬大学の研究グループが、184名を対象とした2週間の追跡調査から、イヌやネコの飼育がウェルビーイングに及ぼす仕組みを明らかにしたと発表した(参照:麻布大学「プレスリリース」)。
研究成果は、Frontiers in Psychologyオンライン版に2026年9月3日に掲載された。
- Social and biological pathways linking relationships with companion animals to human well-being.
- Hikari Koyasu, Sakura Ogasawara, Eiji Miyauchi, Kaede Tsuda, Takefumi Kikusui, Miho Nagasawa
- Frontiers in Psychology, Volume 17, 3 September 2026
184名を対象に、経験サンプリング法を用いて、2週間の日常生活における家族、友人、地域住民との関わり、イヌ・ネコとの関わりを記録した。さらに、ウェルビーイング、自尊心、一般的信頼感などの心理学的指標を測定するとともに、尿中コルチゾール濃度および腸内細菌叢といった生理学的な因子を解析した。これらのデータを用いて構造方程式モデリングにより、伴侶動物とウェルビーイングを結ぶ直接的・間接的な経路を解析した。また生理学的な因子と伴侶動物の飼育や他者との関わり、心理学的指標との関連を探索的に解析した。
イヌやネコの飼育そのものがウェルビーイングを直接高める効果は認められなかった。
一方で、イヌの飼育は、家族との関わりや地域住民や友人との交流を増やした。特に女性では、家族との関わりが、地域や友人との交流へと広がることで、自己肯定感やウェルビーイングの向上と関連していた。
ネコの飼育では家族や地域との関わりとの明確な関連は認められなかった。
また、親しい人との会話が多い人ほど尿中コルチゾール濃度が低く、イヌの飼育や人との交流は腸内細菌叢の構成とも関連していた。
この研究により、イヌの飼育が社会的・生物学的な経路を通じて人の健康に寄与している可能性が示され、イヌとの共生が人の健康やウェルビーイングにもたらす効果のさらなる解明が期待される。
