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■アフリカ豚熱上陸に備えよ

2026-09-25 17:10 掲載 | 前の記事 | 次の記事

農林水産省が開催した「第67回全国家畜保健衛生業績発表会」(2026年9月16日~17日、農林水産省講堂)では、有限会社あかばね動物クリニック 伊藤 貢先生による特別講演「変化するアフリカ豚熱―海外の発生状況から考える日本の備え」も行われた。

伊藤先生は、アジア各国でのアフリカ豚熱(ASF)の発生状況をみると、いよいよ危機が迫っているとまず冒頭で述べた。

そして、日本に侵入したら何ができるのか、ドイツと韓国の対応、これからどうすべきなのかについて論じた。

国内に侵入した場合、豚の半分は消失し、農場の淘汰が起こり、豚価は混乱し、業界は大きく変貌するだろうと述べた。

また、低病原性のGenotype Ⅰ ASFVの出現により、従来の高病原性のGenotype Ⅱ ASFVによるものとは病態が異なり、発熱や出血などの明瞭な臨床徴候を示さず、繁殖障害や関節の腫脹などが起こり、死亡までに時間がかかる例もある。両タイプのゲノムを併せもつ組換えウイルスも出現し、それは、高い病原性と伝播力をもつ。

ドイツは、侵入を許したが現在は抑え込んでいる状況。任意である「ASF早期発見プログラム」に参加した農場は、出荷制限の免除や適正衛生マークの使用などの特典があり、生産者の意欲向上につながっている。強固なバイオセキュリティの上に生産者の努力が加わっていることが功を奏している。

ASF侵入に向けて、その危険性を十分に理解すること、すなわち教育がまず重要であり、そして消毒、防護柵(韓国では設置した)などによるバイオセキュリティの強化、さらに地域のネットワークが大切で、生産者と家畜保健衛生所が連携し、「責めない」「信じ合う」「早く手を挙げる」ということを念頭に、もしもの時に早めに家畜保健衛生所に連絡できる雰囲気づくりをしてほしいと会場の先生方に訴えた。