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■やんばるで目撃されたシカは絶滅危惧植物を食べていた!

2026-08-03 15:12 掲載 | 前の記事 | 次の記事

国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所は、2026年3月19日、琉球大学、沖縄美ら島財団、南西環境研究所との共同研究チームが、沖縄島北部やんばるの世界自然遺産地域に侵入した国内外来種であるニホンジカの糞(1つの糞塊から採集した5粒の糞)を分析したところ28種の植物が同定され、その中にはレッドデータブックで絶滅危惧ⅠA類に指定されている絶滅危惧種も含まれていたと発表した(参照:森林総研「プレスリリース」)。

研究成果は、Mammal Studyに掲載された。

糞内容物の同定には、近年動物の食性解析に用いられるようになってきたDNAメタバーコーディング法を適用した。DNAメタバーコーディング法は、サンプル中のDNAを網羅的に解析することで、一度に複数の生物種を同定する方法。

採集された糞塊のうちの5粒の内容物を調査した結果、被子植物24種、シダ植物4種の計28種もの植物が検出された。同定された植物の中には、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧IA類に指定されているリュウキュウホウライカズラも含まれていた。リュウキュウホウライカズラは、沖縄島北部、渡名喜島、沖永良部島、喜界島のみに分布する中琉球の固有種で、石灰岩上や樹上に生育する種。

沖縄島には在来の大型草食獣が分布していないことから、沖縄在来植物は大型草食獣による採食圧に対する耐性を持ち合わせていないことが推測される。また、絶滅が危惧される植物種については、わずかな採食であっても個体群の存続に大きな影響があると考えられる。したがって、本個体については、一刻も早いやんばる地域における防除が望まれる。