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■乳用牛の乳中脂肪酸組成と受胎率の関係を解明 農研機構

2026-07-22 15:29 掲載 | 前の記事 | 次の記事

農研機構北海道農業研究センターと北海道酪農検定検査協会は、2026年7月17日、乳用牛の分娩後の乳中に含まれる脂肪酸のうち、第一胃発酵で新たに合成された短鎖脂肪酸(デノボ脂肪酸)の割合の高低が、その後の受胎の成否に関係することを明らかにしたと発表した(参照:農研機構「プレスリリース」)。

乳用牛群検定に加入している酪農家では、毎月提供される個体ごとのデノボ脂肪酸情報から、エネルギー不足による不受胎が懸念される牛を簡易に抽出できる。

乳用牛の1日当たりの乳生産量は、分娩後2か月頃まで急激に増加し、この期間は乳生産量が採食量を上回ることが多く、エネルギー不足に陥りがちとなる。乳用牛の生涯生産性を高めるため、乳生産中に受胎することが必要であるが、分娩後の過度なエネルギー不足は、その後の受胎の成否に悪影響を及ぼす。エネルギー不足による不受胎が懸念される牛を適切に管理するため、エネルギー不足の状態を簡易に判断できる指標が酪農現場で求められている。

今回の研究では、北海道の酪農家から収集された乳用牛群検定記録を用いて、分娩後の乳中脂肪酸組成と受胎の成否との関係を調査した。その結果、全脂肪酸に占めるデノボ脂肪酸の割合の高低が、その後の受胎の成否に関係することが明らかになった。

このことから、分娩後のデノボ脂肪酸の割合は、不受胎が懸念される牛の抽出に活用でき、それらの牛を適切に管理することで、受胎率の向上が期待される。また、分娩後のデノボ脂肪酸の割合の高低と受胎の成否には遺伝的な相関も確認できたため、分娩後のデノボ脂肪酸割合を指標とすることで、受胎しやすい牛への遺伝的な改良も期待できる。

§発表論文