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■VCA Japan動物病院グループが東京大学に「獣医学未来ビジョン・次世代教育開発学」社会連携講座を開設

2026-06-11 16:04 掲載 | 前の記事 | 次の記事

日本最大級の動物病院グループを運営するVCA Japan合同会社は、2026年6月2日、東京大学 大学院農学生命科学研究科に、日本の動物病院業界として初となる「獣医学未来ビジョン・次世代教育開発学」社会連携講座を4月1日より開設したと発表した(参照:VCA Japan合同会社「NEWS」)。

新たに設置された講座は、これからの日本の獣医学および獣医療を牽引するリーダー、ならびに次の世代を育てる教育者を養成することを目的としている。参加する研究員は、VCA Japanに所属する獣医師の中から選抜され、臨床現場で培った経験をもとに、東京大学の学術的知見と結びつきながら、次世代の獣医療を担う人材として育成される。

§「獣医学未来ビジョン・次世代教育開発学」講座の3つの主要活動

1.グローバル基準による次世代リーダー・教育者の養成

米国コーネル大学名誉教授であり、講座の客員教授を務める林 慶先生の指導のもと、世界水準の教育メソッドを導入する。

単に高度な専門知識を持つ人材ではなく、臨床・研究・教育の各領域をつなぎ、周囲を導くことのできる次世代のリーダーおよび教育者の育成を目指す。特に、論理的思考、問題解決能力、教育力、発信力を重視し、VCA Japan研究員が自ら考え、実践し、後進を育成できる力を養う。

林 慶教授は、VCA Japan研究員のリーダーシップ開発を担うとともに、東京大学の教育現場においても、グローバルな視点と論理的思考を兼ね備えた次世代の教員・指導者を養成する役割を担う。これにより、臨床現場に根ざした実践力と、世界水準の教育・研究に基づく思考力を併せ持つ人材の育成を進める。

2.トランスレーショナルリサーチの推進と「標準化」の実装

従来の獣医学教育では、外科、内科、臨床病理、画像診断など、専門領域ごとの学びが中心であった。その垣根を越え、症例や課題を多角的に捉える領域横断型の教育を行う。

臨床現場で求められるのは、個別の知識を単独で用いる力だけではなく、それらを組み合わせて最適な判断を行う力。研究者と臨床家に共通する思考の枠組みである「問題設定」「仮説構築」「検証」「発表」を重視し、現場で実践できる統合的な臨床思考を育成する。

また、東京大学が有する研究成果や学術的知見を、VCA Japanの広範な臨床ネットワークと結びつけることで、トランスレーショナルリサーチを推進する。大学の「研究の種(シーズ)」を、VCA Japanの「臨床の場(フィールド)」で検証・応用し、得られた知見を再び教育や研究へ還元する双方向のサイクルを構築する。

3.獣医学未来ビジョンの策定と国際連携

多施設共同試験や症例記録の透明化を通じて、施設や個人の経験に依存しすぎない、より再現性の高い獣医療の実現を目指す。VCA Japan研究員が、臨床現場での実践を通じて「日本の獣医療の標準化」を体現し、その担い手として成長することを目指す。

さらに、10年、20年後の獣医療のあるべき姿を多角的に分析し、業界全体のグランドデザインを提示することにも取り組む。高度化・多様化が進む伴侶動物医療において、今後どのような人材、教育、研究、臨床体制が必要とされるのかを検討し、将来の獣医療の方向性を示していく。

米国コーネル大学とMars Veterinary Healthの国際的なネットワークを活かし、グローバルな文脈の中で日本の獣医療の価値を再定義する。これにより、日本の獣医療の質の向上と標準化に貢献するとともに、国際的な水準で活躍できる人材の育成を進める。

§講座の概要

  • 講座名:獣医学未来ビジョン・次世代教育開発学(社会連携講座)
  • 設置場所:東京大学 大学院農学生命科学研究科
  • 設置期間:2026年4月1日~2029年3月31日
  • 担当教員:
  •  武内ゆかり先生(東京大学大学院農学生命科学研究科 教授 / 副研究科長 / 社会連携講座責任教員)
  •  林 慶先生(東京大学大学院農学生命科学研究科 客員教授、米国コーネル大学 獣医学部 永年名誉教授 / 客員教授)
  •  奥田 優先生(東京大学大学院農学生命科学研究科 教授 / 獣医内科学教室)
  •  佐久間大樹先生(東京大学大学院農学生命科学研究科 特任助教)
  • 連携機関:VCA Japan合同会社