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家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案が、2026年5月15日、第221回国会の参議院本会議で可決、成立した(投票総数242、賛成票237、反対票5)。ランピースキン病の家畜伝染病への格上げ、豚熱への効率的・迅速な対応、輸入禁止品への対応強化を盛り込んだもの。
豚熱の選択的殺処分に係る規定は、5月19日、公布とともに施⾏された。
全頭殺処分から選択的殺処分への変更にあたって、ワクチン接種区域の豚熱の疑似患畜が、第16条の対象から第17条の対象となった。
改正案審議中の5月5日にも国内104例目の豚熱が静岡県で発生し約2,930頭が殺処分されており、施行が待たれていた。
農林水産省消費・安全局動物衛生課は、改正法の施行にあたり、5月19日、オンラインで誰でも傍聴できる「豚熱発生時の防疫措置に係る全国説明会」を開催した。
また今後約1か月をかけ、農林水産省(5月25日)、熊本市(5月29日)、仙台市(6月2日)、名古屋市(6月5日)、京都市(6月9日)、岡山市(6月12日)、金沢市(6月15日)でブロック別説明会を行っていく。
「豚熱発生時の防疫措置に係る全国説明会」では、選択的殺処分、発生時の防疫措置、監視プログラムの説明が行われた。
1.選択的殺処分
他の農場への伝播リスクとなり得る、まん延防止に必要な豚の殺処分に加えて、畜舎等の消毒によるウイルスの除去、ワクチン免疫を付与された豚の監視(移動制限+報告徴求)により、⼀定期間で農場の清浄化を図る。
殺処分の範囲は、県が国と協議の上、決定する。家畜防疫員だけの判断ではない。
2.発生時の防疫措置
防疫措置の実施に当たっての基本的な考え方は以下の通り。
- 防疫措置:殺処分、死体・汚染物品の処理、畜舎等の消毒
- 全頭殺処分と異なり、飼養を継続する豚がいる中で防疫措置を行うことに留意。
- 飼養を継続する豚と防疫措置の動線の交差汚染防止を徹底する必要。
- 動員人数:最も効率よく防疫措置が実施できる人数(迅速性よりも、交差汚染防止対策を優先)。
- 防疫措置の実施時間:飼養管理の時間を最⼩限としつつ、飼養管理を行わない時間に防疫措置を実施するなどの工夫が必要。
- 従前どおり、農場が自ら防疫措置を実施できない場合には、都道府県が実施。
3.監視プログラムについて
殺処分を除外された豚は、基本、感染を拡げるおそれはないが、「移動制限による農場間伝播の防止」「万が⼀の続発を直ちに摘発できるよう、報告徴求」により監視する。
続発した場合、再度防疫措置を⾏い、監視プログラムを適用し直す。
「豚熱発生時の防疫措置に係る全国説明会」の資料は、農林水産省のWebサイト「豚熱(CSF)について」に掲載されている。
- 資料 豚熱発生時の防疫措置について
- 参考1 豚熱に関する特定家畜伝染病防疫指針
- 参考2 豚熱の選択的殺処分に関する一問一答集
- 参考3 家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案に関する参考資料