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「家畜衛生主任者会議」は、全国自治体の家畜衛生担当者に対して前年度の家畜衛生の動向・新年度の国の方針等を国が解説する、情報共有・意見交換の場であり、交流の機会ともなっている。農林水産省の講堂で毎年4月に行われている。消費・安全局の動物衛生課、畜水産物安全管理課、経営局の保険管理官、動物検疫所、動物医薬品検査所、農研機構動物衛生研究部門、独立行政法人農林水産消費安全技術センターと関係する部局、組織からの解説等が行われる。
令和8年度家畜衛生主任者会議は、4月17日に行われた。動物衛生課が発表する「家畜衛生をめぐる状況と今後の対応」が公開された。その他は非公開となっている。
まず冒頭で鈴木憲和 農林水産大臣が挨拶を行った。豚熱対策の変更などを盛り込んだ「家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案」について、早期に成立するように努めると述べた。また、農林水産省勤務時代の最後の職務となった宮崎県で発生した口蹄疫の対応において本省と地方のギャップを体験したことを踏まえ、家畜衛生主任者会議が本省と地方の連携を深める場となっていることは大切だと述べた。
「家畜衛生をめぐる状況と今後の対応」は、動物衛生課長の沖田賢治先生が解説を行った。高病原性鳥インフルエンザ、豚熱、ランピースキン病、水際対策の説明があった。
・家禽の高病原性鳥インフルエンザ
4月16日時点で、15道府県で、合計23例の発生が見られている。昨シーズンの51事例に比べ少なくなっており、また殺処分対象羽数も昨シーズンの約932万羽に比べ、今シーズンは約552万羽と減少している。ただ、昨シーズンは2月1日が発生の最後であったが、今シーズンは3月にも発生がみられた。過去には5月14日まで発生のあったシーズンもあり、予断を許さない。
大規模農場の分割管理は、2025年10月1日から検討することが義務となっており、この度、リーフレット「分割管理を検討しましょう~大規模家きん農場の経営者の皆様へ~」をWebサイトに掲載した。
発生、まん延リスクが高いと考えられる地域は、2026年1月1日から大臣指定地域とされ、全44地域が指定されている。
・豚熱
2018年9月9日の岐阜県での発生以来、26都県で103事例が発生し、約44.5万頭を殺処分している。2019年10月にワクチン接種を開始し、発生は散発的になったが、野生イノシシの感染拡大がみられ、ワクチン接種区域は北海道を除く46都府県となっている。
2024年は栃木県2例、岩手県1例(県初事例)、新潟県1例(県初事例)、愛媛県1例(県初事例)、2025年は群馬県5例、千葉県1例(県初事例)であった。
2026年は2月26日に群馬県、3月11日に静岡県1例(県初事例)、そして4月10日には宮崎県で初めての発生があり、約5,500頭が殺処分された。
また、候補株の作出に成功したマーカーワクチンの早期実用化を目指すとし、そのワクチンの使用による清浄化へのロードマップを示した。
法改正による選択的殺処分、民間検査機関による検査、飼養衛生管理者による豚熱ワクチン接種などの説明があった。