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環境省自然環境局野生生物課は、2026年3月4日、「令和7年度鳥類の鉛汚染対策検討会」をオンラインで行った。
議事は以下の通り。
- 鳥類の鉛中毒対策の経緯と令和7年度の検討体制
- 1)本事業の背景、概要、検討会の位置づけ
- 令和7年度業務の進捗状況(調査、評価)
- 1)全国モニタリング調査
- 2)モデル地域における評価
- 3)同位体分析、多元素解析を用いた汚染源の推定
- 4)影響評価(個体群動態モデル検討)
- 令和7年度業務の進捗状況(対策)
- 1)有識者等ヒアリング(概要)
- 2)先行事例情報収集(国内、国外)
- 3)モデル地域での社会実装検討
- 今後の鳥類鉛汚染対策について
- 1)スケジュールについて
- 2)想定される施策、支援について
- 3)今後の検討事項について
2021年9月の小泉環境相(当時)により「全国における猛禽類等の鉛曝露の実態把握や影響評価の結果、そして関係者からいただいたご意見を踏まえつつ、2030年度までに我が国の鉛製銃弾に起因する鳥類での鉛中毒の発生をゼロとすることを目指し、2025年度から全国的な鉛製銃弾の使用規制制度を段階的に導入できるよう作業を進めていく」と発表され、2022年から専門家による検討会が行われている。
これまで、「指定猟法禁止区域」指定により、主要な生息地での鉛弾の使用規制(北海道は全域)、捕獲した鳥獣の放置禁止が行われている。しかし、鉛中毒、鉛に暴露した猛禽類や水鳥は確認されている。
鳥類鉛汚染モニタリング、汚染源の調査(同位体分析、多元素解析、X線撮影など)、種の存続への影響評価、社会的影響調査、規制方法・対応策の検討、モデル地域での鉛弾規制の段階的導入・効果測定などが進められている。
モデル地域では、水鳥→猛禽類、シカ残渣→猛禽類の2つの暴露経路の調査が行われている。
非鉛弾への切り替えについては、供給は可能なのか、実際に使用し続けることができるのか、価格はどの程度になるのかなど、狩猟者、猟用資材関係者、野生動物保護管理関係者、行政関係者などへのヒアリングが行われている。
鉛弾の使用ゼロは2030年を目標としている。検討会では、様々な意見、提言があったが、今後も年度末に年1回の会合が予定されており、「適切な時期に開催する必要があるのではないか」との発言があった。また、希少種と一般種を同列で扱わないようにしてほしいとの意見もあった。
・検討委員メンバー(敬称略)
- 伊吾田宏正( 酪農学園大学)
- 石井信夫(東京女子大学 名誉教授)座長
- 石塚真由美(北海道大学)
- 神山智美(富山大学)
- 鈴木詩衣菜(聖学院大学)
- 林 岳彦(国立研究開発法人国立環境研究所)
- 諸澤崇裕(東京農工大学)
- 山﨑晃司(東京農業大学)
・調査等有識者
- 齊藤慶輔(猛禽類医学研究所)
- 竹下和貴(東洋大学)
- 環境省Webサイト:「鳥類の鉛中毒の防止」