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環境省は、2026年2月13日、自治体を対象とした「愛玩動物看護師の動物愛護・適正飼養分野における活躍推進に関する説明会」をオンラインで開催した。司会は環境省自然環境局総務課 動物愛護管理室の池下 早 氏が務めた。池下氏は愛玩動物看護師。
2025年12月に実施された民間企業向けの説明会に次いで、今回は自治体向けの説明会が行われた。
まずは環境省が、愛玩動物看護師の制度の説明と現在の状況を説明した。
次いで、教育体制、実際の現場の具体例が紹介された。発表者は以下の通り。
- 青木博史 氏(日本獣医生命科学大学 獣医学部獣医保健看護学科 微生物・感染症学研究分野 教授/獣医師)
- 藤田和成 氏(熊本県 健康福祉部熊本県動物愛護センター「アニマルフレンズ熊本」愛護推進課 参事/獣医師)
- 金子亜裕美 氏(川崎市 健康福祉局保健医療政策部動物愛護センター「ANIMAMALLかわさき」所長/獣医師)
- 香山真輝 氏(川崎市 動物専門技術作業職員/愛玩動物看護師)
まず青木氏は、日本獣医生命科学大学の動物看護系の教育内容を概説した。今までの卒業生全体(2008~2024年)では卒業時の動物病院への就職は44%であるが、国家資格ができてから、卒業生の6~7割が動物病院に就職している。同大学獣医保健看護学科は日本初として2005年に設置された。その卒業生の進学に合わせ博士前期課程(修士課程)が設置され、現在は日本で唯一の動物看護学系の博士後期課程(博士課程)もできている。
藤田氏は、熊本県動物愛護センターでの愛玩動物看護師就業の状況を説明した。現在、任期採用のスタッフが1名おり、獣医療現場支援、動物愛護啓発活動の支援、相談窓口支援などを行っている。もう1名の求人を行っているが(参照:「令和8年度熊本県会計年度任用職員(愛玩動物看護師)を募集」)、応募がなく、欠員が埋められない状況。
金子氏は動物愛護センター「ANIMAMALLかわさき」での就業の状況を説明した。獣医師の補助を行うスタッフが4名おり(うち3名が愛玩動物看護師)、収容動物の減少も相俟って、仕事内容が多様化している。動物看護師はいずれも任期採用である。犬のトレーニング、市民対応、SNS発信など、多くの業務でそのスタッフが中心となっている。多頭飼育対応も獣医師中心から、獣医師と動物看護師の協同となっており、動物看護師は欠かせない存在である。
愛玩動物看護師である香山氏は、動物愛護センターでは、動物に対して自分がよいと判断したことを実践できると述べた。
最後に、寄せられた質問への回答が行われた。「獣医療を補助していくということでは、愛玩動物だけでなく、生産動物の現場でも活躍の場はたくさんある。愛玩の用語をとることも検討してはどうか」、「自治体の職員としては、異動先がないと正規職員での専門家としての採用が難しい」などの声があった。
説明会の動画は、環境省Webサイト「動物の愛護と適切な管理」でアーカイブ配信される予定。民間企業向けの説明会はすでに配信されている。