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■新興人獣共通感染症菌Escherichia albertiiに関する総説論文を発表

2026-02-24 18:18 掲載 | 前の記事 | 次の記事

大阪公立大学は、2025年12月22日、山﨑伸二教授らの研究グループが、近年、公衆衛生上の新たな脅威として注目を集めている新興人獣共通感染症菌Escherichia albertiiに関して、その発見からこれまでの知見を収集し、総説論文として報告したと発表した(参照:大阪公立大学「プレスリリース」)

E. albertiiは、1991年に下痢を発症したバングラデシュの9歳の女児から見つかり、最初に発見したAlbert博士の功績を称え、E. albertiiと名付けられた。発見から長い間、細菌の性質と保持している病原因子が似ていることから、腸管病原性大腸菌やO157に代表される腸管出血性大腸菌として誤同定されていた。E. albertiiの特異的な検出法や分離法が確立されていなかったことも誤同定の原因であると考えられる。近年、日本でもE. albertiiによる集団食中毒事例が報告されるなど、公衆衛生上の新たな脅威として注目を集め、研究が進んでいる。

大阪公立大学大学院獣医学研究科/大阪国際感染症研究センターの山﨑伸二教授、日根野谷 淳准教授、クウェート大学のM. John Albert教授らの研究グループは、E. albertiiの疫学や細菌学的性状、遺伝学的特徴、特異的検出法など、発見当初から最新の知見までを総説として報告した。同菌の誤同定が回避され正確な情報が集積されることで、食中毒や感染症の発症数軽減につながると期待される。

総説は、2025年12月10日に国際学術誌「Microbiology and Molecular Biology Reviews」にオンライン掲載された。