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■どうぶつの総合病院 放射線治療装置を最新へ

2025-11-10 16:37 掲載 | 前の記事

放射線治療装置「Varian Edge(バリアン エッジ)」

どうぶつの総合病院(埼玉県川口市)は、2025年11月7日、放射線治療装置「Varian Edge(バリアン エッジ)」に最新イメージングシステム「Hyper Sight(ハイパーサイト)」を10月に導入したと発表した。

この新技術により、撮影時間を短縮しながら、より鮮明な画像で正確な照射位置を設定できるようになり、動物への負担を減らしつつ、治療の精度と安全性が向上する。

既存装置への同システム導入は国内で初めての試みとのこと。

§Hyper Sight導入によって向上した主なポイント

  • 撮影範囲の拡大
  • X線画像 縦30cm×横40cm → 縦40cm×横43cm
  • CT画像 縦17.6cm → 縦25.3cm
  • 一度の撮影でより広い範囲をカバーできるようになり、撮影回数の削減・撮影時間の短縮・被ばく線量の低減が期待される。
  • 画質の向上
  • 従来よりも臓器や腫瘍の細かな濃淡が明瞭になり、画像の信頼性が高まった。これにより、正確な放射線治療計画を立てることができ、より精度の高い照射につながる。金属インプラントによって起こる画像の乱れを軽減する技術も向上している。
  • 治療精度の最適化
  • Hyper Sightでは、照射直前に取得した高精度CBCT画像に基づき、その日の腫瘍や臓器の位置・形状の変化を正確に反映した治療が可能になる。

同院では、将来的には、体形の変化や腫瘍の縮小に応じて、その場で最適な治療計画を再計算し、即時に照射できるワークフローの実現も視野に入れている。また、「今回の導入は、ここでしか受けられない治療を実現するための大きな一歩です」とコメントしている。