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■酪農家 1万戸を下回る

2024-12-21 00:35 | 前の記事 | 次の記事

一般社団法人中央酪農会議は、2024年12月2日、指定団体で受託している酪農家の戸数を集計した結果を発表した(参照:一般社団法人中央酪農会議プレスリリース「日本の酪農家が1万戸割れ」)。

2024年10月に初めて1万戸を割り9,960戸となった。

酪農業を営んでいる全国の酪農家236人を対象に、経営状況に関する緊急調査を行った結果、酪農家の6割が赤字で、8割が経営環境の悪さを感じていた。また、生産コストの上昇や収入の減少に直面し、酪農家の半数(47.9%)が離農を検討している。一方、月1回以上牛乳等を購入している生活者の98%は、国産の新鮮な牛乳を飲める環境を維持したいと回答している。

世界的な乳製品の需給のひっ迫が懸念される中、酪農家の減少が続けば、国産の牛乳・乳製品が入手しにくくなる可能性が懸念される。北海道大学大学院農学研究院の小林国之准教授は、「持続的な酪農経営のためには、経営構造のシフトが必要です。そのためにも経営転換への支援と、消費者との対話と理解が不可欠です」とコメントしている。