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株式会社よくつく 𠮷岡美帆
最先端の情報について大いに興味があり、会社の同僚2名とともに参加しました。
「獣医学部病院視察」の報告
・診断研究棟
入室前にゴーグルと白衣を着ました。棟内は撮影禁止だったため写真はありませんが、バイオセキュリティーがしっかりしていました。部屋は大きく分けて病理、細菌、ウイルス、解剖、届いたサンプルの仕分け室がありました。今までスライドで保存していた病理の標本を、デジタル保存していたり、PCRでは384ウェルで検査できる機器があったり、96ウェル検査可能な機器が12題も設置されてあったりと、規模の大きさに圧倒されました。解剖室では、2階から1階にある解剖台が見学できるようになっており、視察時には牛や熊の解剖中でした。事前に危険な病原体を保持しているか否かを判断され、危険がある場合は別室で作業されるらしく、解剖者はマスクを着けていませんでしたが、安全だということでした。
・大動物病畜管理棟
大動物病院に運ばれてくる動物は、馬が60%、牛が30%、羊や山羊が10%で、馬が多い理由としては、馬の獣医師が少ないことと馬自体の価値が高いからだそうです。ゴムマットが病室の床全体に敷かれており、蹄に考慮されていました。感染性用と非感染性用に分かれている手術室や病室、立ったままCTスキャンができる装置、雄牛を保定し安全に移動させるスペース、立てない牛のリハビリの機械、母子共に入れる病室など、必要な設備が全て揃っており、こちらもとても圧倒されました。
今回のセミナーに参加して得たもの
今まで教科書等の知識や情報しか持ち合わせていなかったため、最先端である合衆国の知見を知ることができ、大変勉強になりました。また、一緒に参加していたメンバーの意識の高さに刺激され、勉強意欲が上がりました。さらに、獣医師は自分の狭い専門分野だけでなく、幅広く知識を持つべきだと思い知らされました。1年後には、アップデートした状態で今回の参加者にお会いできるよう精進します。