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ロイヤルカナン ジャポンは、2024年10月4日、愛玩動物看護師を対象とした「ベテリナリーシンポジウム - for Vet Nurse - 」(2024年8月18日東京都 大手町三井ホールにて開催)の開催報告を発表した。
今回の「ベテリナリーシンポジウム - for Vet Nurse - 」は、犬や猫をはじめとした愛玩動物に求められる獣医療の高度化、多様化が進んでいる環境を背景に2022年5月に新たに国家資格化された愛玩動物看護師向けの講演・プログラムとして初めて開催された。
「7歳から始めるケア 愛玩動物看護師が知っておくべきこと」をテーマに、3名の獣医師による講演が行われ、会場にはおよそ150名が来場した。また8月21日~9月30日の間、同シンポジウムの収録動画を特設サイトからアーカイブ配信。オンラインでの聴講者も合わせると合計で約2,000名の愛玩動物看護師やケアスタッフの方が参加した。
- 「愛玩動物看護師の仕事: 動物とご家族のためになにができるか」
- 石田卓夫先生(赤坂動物病院)
- 愛玩動物看護師がペットと家族のためにできることについて、技術や知識だけではなく大切な「心」や仕事への向き合い方について講演。社会に定着しつつある伴侶動物医学の観点から、ペットの長生きを願う家族の希望をかなえるため、中高齢期のペットのケアに対して愛玩動物看護師が担う仕事の重要性や社会への貢献について解説し、今後さらに役割が広がっていくと紹介した。
- 「中高齢期の身体機能の変化・栄養の変化にどうやって気づく?」
- 佐野忠士先生(帯広畜産大学)
- ペットの約半数が"高齢"といわれる現在、中高齢期特有の身体の変化を見逃さないための身体部位別の詳しいチェックポイントのほか、肥満が及ぼす寿命などへの悪影響、エネルギー密度に注目した栄養管理について解説し、中高齢期のペットに対して、医療が適切に介入することの重要性について講演した。
- 「ペットのシニアライフを支える動物看護ケア-愛玩動物看護師として知識の引き出しを増やそう-」
- 小野沢栄里先生(麻布大学)
- 歩行や食事をはじめとした普段の生活の中で、中高齢期のペットの身体や認知機能に起こる事象や介助のポイントについて詳しく解説し、ペットが失敗しづらい生活環境をつくることの重要性について紹介した。また、動物病院に求められることとして人間同様にバリアフリーの環境をつくるなど、中高齢期になってもまっすぐ素直に生きるペットと家族に対し、適切な看護を実践するために愛玩動物看護師の視点から、自身の臨床経験と研究結果をもとに必要な知識や工夫を紹介した。
特設サイトでは愛玩動物看護師を対象とした以下の4つの学習動画の公開もあった。
- シニアケアの最強ツール!シニア教室のつくりかた
- 三橋有紗先生(ぬのかわ犬猫病院)
- ケアの実践は飼い主の自信から!ニーズに合わせたシニアクラスの開催
- 三好哲平先生(帝京科学大学)
- ハイシニアの『食べにくい』を克服する
- 安部里梅先生(PET CARE HOME Lyuca)
- すこやかシニアを目指す!リハビリの視点を活かした姿勢と運動器のケア
- 吉川和幸先生(日本小動物医療センター)