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国立大学法人愛媛大学発ベンチャーの株式会社VEQTAは、2024年4月17日、ジェノプランジャパン株式会社とともに、DNA分析による犬の年齢判定および犬種判別の検査サービスを開始した(参照:株式会社VEQTA「ニュースリリース」)。
株式会社VEQTAの窓口技術責任者は、獣医学博士で元日本大学教授の津曲茂久先生である。
§年齢判定
DNAメチル化を解析することで現在の実年齢を推定する。DNAメチル化は、DNAに起こるエピジェネティクスな変化のことであり、年齢が高いほどメチル化の程度が高くなる。同検査では90犬種以上のデータを参考にしており、77%以上の精度で実年齢から前後1歳以内の範囲で犬の年齢を算出することができる。
飼い主は愛犬の正確な年齢を把握でき、年齢が把握できている犬に対しても、現在の体内年齢の算出に活用することもできる。
株式会社VEQTAは、「正確な年齢を把握することで、飼い主は愛犬の健康管理、健康状態への理解を深めやすくなるのではないか。また、ペット保険加入時の確認作業や、動物病院での利用も想定される。」とコメントしている。
§犬種判別サービス
マイクロアレイを用いる。同検査では、数十万に及ぶ遺伝子の配列を解析し、0.1%単位で犬種の割合を算出することができ、また、母系ハプログループ、父系ハプログループも同時に解析することができる。純血種およびミックス犬の犬種判別を正確に行うことができる。
株式会社VEQTAは、「ペットショップと飼い主のトラブル防止にも活用できる。また犬種の特徴(性格、罹患しやすい疾患等々)を事前に把握しておくことにより、年齢判別と併せ予防医療を中心としたペット業界への貢献が期待できる。」とコメントしている。