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■乳牛のフレッシュ期の最適な栄養管理に向けて

2024-04-24 16:07 | 前の記事 | 次の記事

デイリー・コンサルティング株式会社は、2024年4月19日、コーネル大学との技術交流協定締結を記念したオンラインセミナー「乳牛のフレッシュ期の栄養と管理」を行った(日本時間19:30~21:30)。講師はコーネル大学アニマルサイエンス学科長のTom Overton先生が務めた。デイリー・コンサルティング株式会社代表取締役の安井 喬先生が同時通訳を行った。

フレッシュ期は出産から3週間ほどの時期で、過去においてはほとんど栄養管理研究の対象となっていなかったが、この5~7年はフレッシュ期の飼養の研究が盛んとなっている。

講演では、フレッシュ期における飼料のデンプンの高低レベル、デンプンの発酵の程度、線維の割合、代謝蛋白・アミノ酸の給与についての解説があった。様々な機関による最近の発表論文の結果と、コーネル大学での最新の研究結果から、Overton先生が最適となる道筋を示した。

フレッシュ期の飼料設計においては、デンプンのレベル、源/発酵性、NDF(:中性データージェント繊維)分画を考慮する必要があり、またアミノ酸バランスをとった代謝蛋白を与えることはメリットがある。

講演は70分ほど行われ、小休止の後、質疑応答が行われた。セミナーの参加者はコンサルタントの獣医師が中心とのことで、質問者自身が農家で行っている栄養管理と照らし合わせての具体的なことや、高蛋白を給与した場合のコストとの兼ね合い、免疫学的な側面の確認などの質問があった。

参加者には、録画された動画の配信サービスがあり、また1週間はTom Overton先生にE-mailで質問ができる特典もあった。

技術交流協定に基づく次回のオンラインセミナーは秋の予定。