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■世界に冠たる創造的復興の中核拠点を目指す「福島国際研究教育機構」

2024-02-08 15:01 | 前の記事 | 次の記事

内閣総理大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣、経済産業大臣、環境大臣の6大臣を主務として共管する国の研究機関「福島国際研究機構(F-REI)」は、設立されて間もなく1年を迎えようとしている。

同機構は福島での研究開発に優位性があると判断された「ロボット」「農林水産」「エネルギー」「放射線科学、創薬医療、放射線の産業利用」「原子力災害に関するデータの知見の集積・発信」の5分野で、被災地や世界の課題解決に資する国内外に誇れる研究開発に取り組んでいる。

ただ、まだ施設は完成しておらず、現在は福島県浪江町の浪江駅前にあるふれあいセンターなみえ内に本部は仮住まいしている。理事長に就任している山崎光悦先生(前金沢大学長)のもと、60人ほどのスタッフが勤務している。

設立された2023年度の予算は146億円で、来年度の予定されている予算は155億円と増額されている。施設建設はまだ用地買収の段階であるが、浪江駅前の14haの敷地(現在は田んぼ)に建設される予定。2030年度の完成を予定している。若手、女性、国内外の優秀な研究者など数百名が参加する研究施設を目指す。

2023年度の農林水産分野では以下の研究が推進されているが、現状ではすべてが外部委託となっている。

  • 土地利用型農業における超省力生産技術の技術開発・実証
  • 輸出対応型果樹生産技術の開発・実証
  • 先端技術を活用した鳥獣被害対策システムの構築・実証
  • 施設園芸におけるエネルギー循環利用技術体系の構築と実証
  • 化学肥料・化学農薬に頼らない耕畜連携に資する技術の開発・実証
  • 未利用農林水産業資源を活用した新素材の開発
  • 福島浜通り地域等の農林水産業復興の将来方向性に関する研究
  • 福島浜通り地域等の農林水産業復興に資する研究事業

さらに2024年度には下記の研究課題に取り組む予定である。

  • 林業用ドローンの開発・実証
  • 立木伐採ロボットの開発・実証