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大阪公立大学大学院獣医学研究科の鳩谷晋吾教授、塚本雅也客員研究員(兼 国立研究開発法人 国立成育医療研究センター研究員)、アニコム先進医療研究所株式会社、ときわバイオ株式会社らの研究グループは、2023年12月22日、イヌiPS細胞の作製効率を大幅に向上させる6つの初期化遺伝子を特定し、痛みを伴わずに採取できるイヌの尿由来細胞からiPS細胞を作製したと発表した(参照:アニコム先進医療研究所株式会社プレスリリース)。
これらの6遺伝子を尿由来細胞に導入すると、線維芽細胞を用いた従来の作製手法と比べ、作製効率が約120倍に上昇する。また、これまでiPS細胞の作製時に必要不可欠であったフィーダー細胞を用いない、イヌiPS細胞の作製に世界で初めて成功した。今後は、世界中の研究者へイヌiPS細胞を提供することで、獣医療における再生医療や遺伝性疾患研究の促進への貢献が期待される。
同研究成果は、2023年12月22日に、Cell Pressが刊行する国際学術誌「Stem Cell Reports」にオンライン掲載された。
- Generation of canine induced pluripotent stem cells under feeder-free conditions using Sendai virus vector encoding six canine reprogramming factors
- Masaya Tsukamoto, Kazuto Kimura, Takumi Yoshida, Miyuu Tanaka, Mitsuru Kuwamura, Taro Ayabe, Genki Ishihara, Kei Watanabe, Mika Okada, Minoru Iijima, Mahito Nakanishi, Hidenori Akutsu, Kikuya Sugiura, Shingo Hatoya
- 「Stem Cell Reports」December 21,2023