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エピトマップ株式会社は、2023年11月14日、同社および動物アレルギー検査株式会社が動物用抗体医薬品(犬用アレルギー根治治療薬「CRE-DR-B」)に関し、日本全薬工業株式会社とライセンス契約を締結したと発表した。
同契約に基づき、日本全薬工業株式会社は日本国内における臨床開発、製造および販売を独占的に実施することとなり、犬アトピー性皮膚炎に代表されるアレルギー性疾患を対象にした開発が推進されることになる。
既存薬剤ではアレルギーに因る痒みの緩和が主たる治療効果であるが、「CRE-DR-B」によって、アレルギーを起こす原因細胞を排除することで、根本的なアレルギー治療が可能となる。日本発の動物用抗体医薬品の上市を目指す。
エピトマップ株式会社および動物アレルギー検査株式会社は、受領する一時金・マイルストン・ロイヤリティ(金額等は非公開)を、犬用アレルギー根治治療薬の海外展開、ヒト用アレルギー根治治療薬の開発およびユニバーサルコロナウイルス治療ワクチン(CoV-mMAP)の開発に活用し、早期の事業化に向けて取り組む。
§CRE-DRとは
オリジナル抗体であるCRE-DRは、ヒトと犬のIgEの両方に結合する、極めて稀な抗IgE抗体であり、また、血中IgEには結合せずIgE産生B細胞に結合することで、IgE産生細胞を直接駆逐する。また、肥満細胞上のIgEには結合しないため、抗IgE抗体医薬の副作用として問題視されるアナフィラキシーショックを理論上回避することができる。これらの特殊性を活かした医薬品開発のため、ヒト化抗体(CRE-DR-H)および犬化抗体(CRE-DR-B)を作製し、ヒト用および犬用のアレルギー根治治療薬を開発していく。