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■「ブタ用経口ワクチン・飼料添加物」を東南アジアへ KAICO株式会社

2023-10-10 11:32 | 前の記事 | 次の記事

KAICO株式会社は、2023年10月6日、経済産業省主催の海外派遣プログラム「J-StarX(ジェイ・スターエックス)」の参加企業に採択されたと発表した。J-StarXは、2023年10月23日~11月3日と11月20日~11月24日に、シンガポールおよびインドネシアで行われる。

J-StarXは経済産業省主催の起業家育成・海外派遣プログラム。世界を舞台に活躍する起業家輩出に向け、志高い挑戦者に世界のトッププレイヤーと繋がり学ぶ機会を提供し、チャレンジを後押しする。

同社は、現在開発中の豚用経口ワクチンまたは飼料添加物を、先行しているベトナムに次ぐ市場としてシンガポールとインドネシアへの展開を計画している。今回の採択により事業開発責任者をプログラムに参加させ、現地の市場調査による市場性の把握、パートナー企業候補との面談を行う。

九州大学からの技術導出を受けた同社のコア技術であるカイコを用いて目的タンパク質をつくる方法(カイコ-バキュロウイルス発現系)で、同社はブタ用経口ワクチンの原薬となる抗原タンパク質の生産に成功している。この抗原タンパク質は、経口ワクチンとして薬事承認を目指す一方で、飼料添加物として飼料に配合して流通させる事業も進めている。

同社は、「蚕で世界を変えていく」というミッションのもと、難発現タンパク質の医薬品・診断薬・試薬を開発することを目的に、2018年4月に設立された九州大学発のベンチャー。蚕の体内で自在にタンパク質を作って新薬を開発するというビジネスに挑戦している。