JVMNEWSロゴ

HOME >> JVM NEWS 一覧 >> 個別記事

■愛玩動物看護師の職責・役割 審議が進む

2023-08-10 17:50 | 前の記事 | 次の記事

環境省と農林水産省は、2023年7月21日、「令和5年度第1回獣医事審議会免許部会・中央環境審議会動物愛護部会愛玩動物看護師小委員会(合同会合)」を環境省内の会議室で行った。

議題は、「愛玩動物看護師法第4条第1号に該当する者への愛玩動物看護師免許付与の考え方について」(非公開)と「獣医療現場における愛玩動物看護師の職責・役割について」であった。

この合同会合において、愛玩動物看護師制度推進に向けた検討事項は以下の4つの柱があり、法施行5年を目途に、総合的に審議が進められる。

  1. 国家資格の信頼確保
  2. 獣医療での職責・役割
  3. 動物愛護・適正飼養分野における活躍推進
  4. 養成・資質向上

今回の議題は「2.獣医療での職責・役割」に関わることで、今年度は制度のあり方に関する検討(愛玩動物看護師の業務、チーム獣医療での役割)、職業実態調査(卒業生の就職先調査)を行っていく。

当日は、苅谷動物病院グループ江東総合病院の看護師長 赤間絵美さんへのヒアリングが行われた。勤務する江東総合病院は、動物看護師20名、獣医師16名を要する規模で、赤間さんは業務、プロジェクト、教育、社会貢献について述べた。同動物病院では、すでに多くのことを動物看護師が担っている。また育児休業や時短勤務も整えられている。委員との質疑応答では、有資格者と無資格者の業務分担(無資格者は採血は行わないなど)や給与の差、動物看護師の業務で利益をあげているものの有無(栄養相談は有料)、国家試験に向けての経費負担(講習会は動物病院が負担し、試験の受験料は本人負担)などの話題が交わされた。合同会合座長の西村亮平先生(東京大学)は「より活躍していくためには、動物病院内の分担を明確にすることが大事」と述べた。