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■種豚「ボーノブラウン」抗病性能力を有して再出荷 岐阜県

2023-01-20 14:36 | 前の記事 | 次の記事

ボーノブラウンの子豚(上)と再造成した種豚(下)

岐阜県は、2023年1月17日、種豚「ボーノブラウン」の出荷を再開すると発表した(参照:岐阜県プレスリリース)。

2018年12月の豚熱の発生により岐阜県畜産研究所で飼養していた「ボーノブラウン」は全頭殺処分となった。2019年7月に豚熱発生以前に県内養豚農場へ譲渡していた種豚を買い戻し、再造成が開始された。この度、同県内の養豚農場への精液等提供の再開が可能となった。

種豚「ボーノブラウン」は同県が育成し、一般的な豚肉よりも霜降りが多い特徴を持つ。今回の再造成により出荷される種豚は、従前の「霜降り能力」に加え、新たに「抗病性能力」を有する種豚として改良されている。

農研機構との共同研究により、「豚サーコウイルス2型」に感染した際に、病気が重症化するか・しないかといった性質と関連する遺伝子配列を特定し、この遺伝子配列を検査し、個体を選抜することで、抗病性を持った種豚を「新生ボーノブラウン」として造成した。抗病性の性質を持つ種豚の精液を活用することで、生まれた豚が病気に強くなる。ウイルス感染症に対する抵抗性を高める新技術が開発されたのは世界初。