JVMNEWSロゴ

HOME >> JVM NEWS 一覧 >> 個別記事

■清酒の副産物を牛の飼料へ 白鶴酒造株式会社

2022-12-16 14:41 | 前の記事 | 次の記事

実証実験の結果の1つ

「サケ炭」給餌の効果・特長と期待できること

白鶴酒造株式会社は、2022年12月13日、これまで清酒製造での使用後は堆肥として利用されていた活性炭(以後、処理後活性炭)を、新たに牛にも地球環境にも優しい飼料「サケ炭(すみ)」としてアップサイクルしていくと発表した。

同社は、兵庫県内の飼料会社や畜産農家の協力で実証実験や研究を重ねた。処理後活性炭には、子牛の重大疾病である下痢を低減し、牛の糞由来の悪臭を低減する効果があることが分かった。

「サケ炭(すみ)」は飼料会社を通じて、12月から畜産用の配合飼料として発売される。

§実証実験で明らかになった処理後活性炭の効果・特長

  • 糞由来の悪臭を約9割低減する効果がある
  • 子牛の重大疾病である下痢を低減する
  • 清酒由来の粗蛋白質(牛の栄養源)を約20%含有する

現状、主に堆肥として利用されていた処理後活性炭の用途が広がり、資源のアップサイクルにつながる。また、「サケ炭」は、6割以上の畜産農家を悩ませている子牛の重大疾病である下痢を低減することから、牛の健康的な成長に寄与し畜産農家の経営課題の解決にもつながることが期待される。「サケ炭」は、一般的な活性炭に比べ安価なため、畜産農家の持続的な使用が可能。糞由来の悪臭の低減は、周辺の生活環境の保全(公害の防止)につながる。活性炭の給餌は牛のメタン(温室効果ガス)生成を低減させるという報告もある。

サケ炭を配合した飼料に関する問合せ

白鶴酒造株式会社 お客様相談室