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■畜産向け次亜塩素酸水噴霧システムの提供開始 キヤノンMJ

2022-06-30 15:06 | 前の記事 | 次の記事

豚舎の次亜塩素酸水噴霧イメージと堆肥舎での噴霧

キヤノンマーケティングジャパン株式会社は、「畜産向け次亜塩素酸水噴霧システム」を2022年7月1日より販売する。

この次亜塩素酸水を用いたシステムは、静岡県畜産技術研究所中小家畜研究センターとの実証実験を行い開発された。

実証実験では、豚舎において次亜塩素酸水噴霧前の臭気センサー指数40以上であった数値が噴霧後は11以下に、家畜糞尿などの堆肥化施設である堆肥舎では、噴霧前の臭気センサー指数22~36から8以下に低減することに成功した。施設外3m境界の臭気について人がほぼ畜産系臭気と感じない程度に低減することを確認している。

同システムは、次亜塩素酸水の噴霧による気流の調整や、次亜塩素酸水自体の粒子を微細化することにより、豚舎や堆肥舎のより効果的な脱臭を実現している。さらに次亜塩素酸水はアンモニアなど一般的な悪臭物質だけではなく、風に乗って遠方まで影響を与えてしまう低級脂肪酸類にも効果があるため、周辺への悪臭問題の解決にもつながる。

同システム価格は680万円(税別)~で、販売目標は2025年までに30セット。今後は臭気対策だけではなく、国内畜産業の生産性向上支援のため、家畜の成育促進をテーマに次亜塩素酸水の殺ウイルス効果の活用なども視野にいれた研究を行い、商品化を目指す。

  • 特長:
    • 同システムには、次亜塩素酸水生成装置1式、噴霧ノズル10個、送水ポンプなど、噴霧技術を利用できる基本パーツが含まれている。
    • 次亜塩素酸水の生成能力は約12L/分で、オプションのノズルを追加することでの複数の豚舎/堆肥舎の脱臭が可能になる。
    • 実証実験では、次亜塩素酸水の生成コストは豚舎1棟あたり約125円/日、堆肥舎1棟あたり約210円/日での運用を確認。
  • 問合せ:キヤノンマーケティングジャパン株式会社
    産業機器事業部 新規ビジネス推進部 ニュープロダクト技術推進課
  • Tel 03-3740-3387