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ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン株式会社は、2021年4月16日、「ベーリンガーインゲルハイムPRRSアワード2020」の表彰式を東京都内の同社内で行った。会場は換気対策ほか感染予防対策が施されたうえで、会場参加とオンライン参加のハイブリッド開催となり、表彰と受賞講演の模様がライブ配信された。
受賞者は以下の通り。
§最優秀賞
- 「大型農場におけるPRRS対策の実例報告~30年の格闘の末に見えてきたこれからの養豚の形~」
- 中屋 修さん(ジャパンファームホールディングス株式会社)
§優秀賞
- 「豚去勢時摘出精巣を活用したPRRS検査」
- 本田佐知子先生(熊本県中央家畜保健衛生所)
- 「最大生産量を求める養豚から持続可能な養豚へ~生産量を落とす決断が運んだPRRSの清浄化~」
- 前田千恵子先生(藤原動物病院)
§学生賞
- 「中規模コマーシャル農場における豚繁殖・呼吸障害症候群ウイルスの調査」
- 日高 薫先生(麻布大学、現 宮崎県都城家畜保健衛生所)
審査委員長の日高省三先生(農事組合法人 日高養豚場専務理事)は、最優秀賞に輝いた「大型農場におけるPRRS対策の実例報告~30年の格闘の末に見えてきたこれからの養豚の形~」について、大規模農場での対策例がとても有用であり、環境改善、ワクチンプログラムの変更、飼養管理などの取り組みの成果や従業員一体となって取り組んだこと、またデータの見える化など基本的だが重要なことをきちんと行ったことが評価されたと述べた。
審査員も務めた末吉益雄先生(宮崎大学)の司会で、総合討論が行われた。中屋さんに対して、さらにバイオセキュリティーの詳細な説明が求められ、まず大事なのは農場の外から病原体を持ち込まないことと返答。そのためにと場との運搬車については、と場に専用の洗車場を設けているとのこと。そして農場内では、人、車両も一方通行で往復しないことや、長靴の履き替えの徹底などについてふれた。清浄化に取り組んでいる時は17エリアでのシャワーイン・シャワーアウトを行っていたほど徹底した管理が行われ、それについて従業員の反発はなかったかとの問いについて、不満はあったかもしれないが、従業員の意識や行動の改善においてはケーススタディの共有化が大事で、そのためには様々なツールを使う必要があると述べた。
(※記事更新 2021-04-20 09:58 )