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■お薦め映画『花束みたいな恋をした』2021年1月29日公開

2021-01-27 12:22 | 前の記事 | 次の記事

『花束みたいな恋をした』(コピーライト:️2021『花束みたいな恋をした』製作委員会)

猫を助ける二人(コピーライト:️2021『花束みたいな恋をした』製作委員会)

鳴き声をたよりに、その主を探してみると小さな子猫。主人公の2人は抱き上げ、そして飼い始める。捨てられた猫を躊躇なく抱くシーンに暖かさを感じる。映像メディアで、こういったシーンがさりげなくもっと盛り込まれることを望むものである。もちろん猫を捨てることは言語道断なのであるが。

終電を逃したことで出会い、その夜から始まる二人の恋を1993年生まれの菅田将暉と有村架純が同年代生まれの設定で、2015年の21歳からの5年間を演じる。バイト、同棲、就活、そして社会人になってからのすれ違い。人生の通過儀礼のような恋を描き、「よい恋は人生の糧になるなと」思わせる映画である。

女性のほうがしっかりものという、今なりのカップル。今、いちばんの売れっ子といっても過言ではない菅田将暉がどこにでもいそうな男性を演じる様、有村架純のはきはきとさっぱりした役がとてもよい。有村架純はこういった演技がはまり役ではないかと思わせる好演。

2人の恋愛が高まっていく要素に「好きなものの共通」がある。音楽や小説、アニメ、ファッションなど。特に2人と同世代の20代には共感を呼ぶのではないか。

その中で「今村夏子の『ピクニック』を読んでなにも感じない人」を自分たちとは異質な人として表現されている。映画を見た後に筆者はその小説を読んでみたが、残念ながら強く感じ入るものはなかった。この映画の良さを感じきっていないのかもしれない。それでも楽しめた。

さて、別れの時、猫はどうなってしまうのか。

脚本は「東京ラブストーリー」「西遊記」「Mother」「Woman」「カルテット」「anone」など多くの連続ドラマのヒットを生み出している坂元裕二。監督は「映画ビリギャル」「涙そうそう」「ハナミズキ」「罪の声」などの映画のほか、「オレンジデイズ」「コウノドリ」「逃げるは恥だが役に立つ」「凪のお暇」など連続ドラマのヒットも多い土井裕泰。

  • 公式サイト:https://hana-koi.jp/
  • 公開:2021年1月29日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか、全国
  • 配給:東京テアトル、リトルモア