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■群馬県での豚熱の発生

2020-10-01 13:53 | 前の記事 | 次の記事

2020年9月26日、群馬県で豚熱が疑われていた事例は、豚熱であることが判明した。

  • 発生農場の所在地:群馬県高崎市
  • 飼養状況:5,390頭

9月上旬から飼養豚の下痢、死亡がみられた群馬県高崎市の養豚農場に、9月25日に群馬県が立ち入り、病性鑑定を実施。

群馬県家畜保健衛生所の検査で豚熱が疑われ、農研機構動物衛生研究部門で精密検査を実施。9月26日、豚熱の患畜であることが判明した。

群馬県ではすべての養豚場でワクチンが接種されているが、感染したのはワクチン未接種の70日前後の子豚で、下痢の症状のためワクチン接種が保留されていた。通常ならば母豚から移行したワクチンの効果が消える50日前後で接種される(日本農業新聞9月28日記事参照)。

9月26日21時に殺処分が開始され、9月29日時点で3,793頭(70.4%)が殺処分された。その作業には累積で725人が従事している。

なお、今回の事例のような移行抗体の消失と子豚へのワクチン接種までの空白期間の危険性とともに、ワクチンブレークによって子豚でワクチンが効かない危険性を北海道大学の迫田義博先生が指摘している(https://www.hokkaido-juishikai.jp/wp/wp-content/uploads/2020/09/198976c2260212c1b1433d209e29584a.pdf)。