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■AI/IoT/ICTの畜産での活用 株式会社コーンテックが協同ファームと実証実験

2020-08-03 11:07 | 前の記事 | 次の記事

実証実験の概要

個体識別のデモ画面

株式会社コーンテックは、2020年7月8日、宮崎県児湯郡の有限会社協同ファームの豚舎で、IoT機器活用の実証実験を開始したと発表した(https://corntec.jp/20200316-2-copy/)。

株式会社コーンテックは、「自家配合プラントの構築」と「飼料マネジメント」を畜産農家ごとにコンサルティングし、畜産における手間とコストの削減を行っている。家畜の餌にかかる割合は経営コストの60%以上を占め、餌のコスト高は経営状況の悪化を招いている状況。全国100か所以上の畜産事業者がこの仕組みを導入し、20~30%以上のコストを削減しているとのこと。

今回の実証実験の場となる有限会社協同ファームは1万頭の豚を飼育し、株式会社コーンテックの自家配合飼料プラントを導入している。

実証実験内容

§画像認識

  • 体重推定:豚舎上部に設置したカメラの画像から豚の長さや幅を計算し、体重の推定を行う。豚同士がくっついていたり、寝ていたりしても体重の推定が行えることを目指す。
  • 個体識別:豚の顔写真から豚の個体認識を行い、体重など他のデータと紐付けることで個体ごとのデータ管理を行う。
  • 放熱分析:サーモグラフィにより豚の背中の放熱を測定し分析することで、豚の成長や健康状態に問題がないかを検知。

§音声認識

  • 異常検知:豚の鳴き声など豚舎内の音を常時録音し分析することで、豚の健康状態や豚舎で何らかの異常が起きていないかの検知。

株式会社コーンテックは、「AI/IoT/ICTをフル活用することで、飼育中の豚の体重、体温、外気温、音声などをデータとして収集し、これまで経験や勘に基づいていた良質な肉になる豚の特徴や病気発生の予測など、人に頼る現状を変え、人手不足という問題を解決し、良質な豚を飼育するための省力化・効率化、病気の早期発見を実現し、協同ファームと共に持続可能な養豚を目指します」とコメントしている。