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■インターネット学術大会概要 日本獣医皮膚科学会

2020-05-11 13:30 | 前の記事 | 次の記事

大会のトップ画面

永田雅彦先生(一般社団法人日本獣医皮膚科学会 会長)の講演画面。講演者は写真で紹介され、右の部分で講演内容が展開する。

質疑掲示板の頁。この写真では質問者の氏名は削除している。

2020年5月8日〜16日にインターネット上で開催されている第23回日本獣医皮膚科学会学術大会(https://www.jsvd.jp/topics/23meeting/)に5月9日にアクセスした。

4題の招聘講演、2題の科学講演、3題のシンポジウム、4題のミニレクチャー、2題の企業主催講演、23題のポスター発表、展示会場、質疑掲示板、アンケートで構成されている。ポスター発表はpdfが掲載してある。

講演動画の演題と演者は以下の通りである。演題の後ろの数字は動画の時間である。

§招聘講演

  • 「犬における食物アレルギーの反応性」(30:45)
  • 阪口雅弘 先生(麻布大学)
  • 「犬と猫の皮膚食物有害反応(1)(2)(3)」(33:44、25:54、37:05)
  • 伊從慶太 先生(Vet Derm Tokyo)

§科学講演

  • 「(医学)天疱瘡を起こす自己抗体・自己反応性B細胞の探求」(32:36)
  • 山上 淳 先生(慶応義塾大学)
  • 「(獣医学)哺乳動物の細胞接着を壊すブドウ球菌の外毒素:表皮剥脱毒素」(47:44)
  • 西藤公司 先生(東京農工大学)

§シンポジウム

  • 「猫の除去食試験を乗り切るポイント」(52:14)
  • 服部 幸 先生(東京猫医療センター)
  • 「腸内細菌とアレルギー」(38:38)
  • 小林哲郎 先生(理化学研究所)
  • 「育毛を意識した食事療法」(22:17)
  • 村山信雄 先生(犬と猫の皮膚科)

§ミニレクチャー

  • 「膿皮症」(44:01)
  • 星野友哉 先生(どうぶつの総合病院)
  • 「犬アトピー性皮膚炎の管理」(53:10)
  • 島崎洋太郎 先生(東京農工大学)
  • 「犬の脂漏症・マラセチア皮膚炎」(45:07)
  • 森 啓太 先生(犬と猫の皮膚科)
  • 「猫の過敏性皮膚炎」(53:02)
  • 神田聡子 先生(Vet Derm Tokyo)

§企業主催講演

  • 「今さらですが、皮膚炎って何ですか?」(34:50)
  • 永田雅彦 先生(どうぶつの総合病院)
  • 「何に使う?どう使う?脂肪酸」(52:36)
  • 大嶋有里 先生(犬と猫の皮膚科)

講演動画は集中して講義を聞くことができ、会場での講演と遜色はない。演者は講演に慣れている先生方ばかりであり、しゃべりが早すぎるということもない。各講演は協賛会社の動画も載っているが、中には講演終了後に広報動画を配置するといった工夫もみられた。

WindowsのPCで閲覧したが、動画再生はスムーズであった。またスマートフォンでも見てみたが、画面を横にした場合、講演内容画面はちょうど納まっていた。

講演中にお薦めのウェブ資料の紹介などがもあるが、それらにすぐにアクセスできるのもこの大会形式の利点である。

各講演画面からは「展示会場」「質疑掲示板」「アンケート」にすぐに移行できるように工夫されている。質疑掲示板は、他者の書き込んだ質問も閲覧できるようになっている。

従来の学会では物理的に参加できなかった先生方もアクセスできるということは圧倒的な利点であろう。すべての講演を見ることができるのもインターネット開催ならではである。

とてもよく作り込まれており、インターネット大会のモデルケースとなろう。

多くの学会・研究会等が中止になるなか、先陣をきって短い期間でインターネット学会をつくり上げた大会運営の先生方に敬意を表す。ご参加の場合は早目のアクセスを。

大会PR動画https://vimeo.com/jsvd