JVMNEWSロゴ

HOME >> JVM NEWS 一覧 >> 個別記事

■動物愛護管理功労者表彰が行われる 獣医師会関係者が多数表彰

2019-09-27 14:46 | 前の記事 | 次の記事

写真 表彰式の後の記念撮影。前列左より西間久高先生、椎野雅博氏、佐藤ゆかり 副大臣、坂本 紘先生、宇野洋一先生、後列左より長田 啓 動物愛護管理室長、山口千津子先生、原 大二郎先生、鳥居敏男 自然環境局長。

 環境省は動物愛護週間(9月20日~26日)行事の一環として、毎年、動物愛護管理功労者に対して環境大臣表彰を行っている。

 今年度の表彰式が、2019年9月25日、環境省の会議室で行われ、副大臣の佐藤ゆかりさんより賞状と記念品が贈られた。受賞者および同省が発表した功績内容は以下の通り(敬称略)。

§宇野洋一(神奈川県)公益社団法人神奈川県獣医師会 副会長

 神奈川県獣医師会の会員として、平成4年度、平成14年度の「動物愛護週間」に合わせて開催された「動物フェスティバル神奈川」の実行委員として尽力した。平成27年以降においては大会副会長として開催に向けた陣頭指揮をとり、行事を成功に導いた。令和元年6月1日の「神奈川県動物愛護センター」リニューアルオープンに伴い、令和元年5月に神奈川県と神奈川県獣医師会の間で締結した「神奈川県が保護した犬、猫等に対する獣医療の連携に関する協定書」の調整等に尽力した。「神奈川県が保護した犬、猫等に対する獣医療の連携に関する協定書」では、神奈川県が保護した犬・猫等の譲渡を推進するため診断や治療等、獣医療の協力を行う体制づくり等に力を注いだ。

§坂本 紘(鹿児島県)元 公益社団法人日本獣医師会 理事

 平成19年から鹿児島県で毎年開催されている動物愛護イベント「動物愛護のつどい」の立ち上げ当初から鹿児島県獣医師会 会長として企画運営に協力し、動物愛護の意識向上や適正飼養の普及啓発に貢献した。平成19年から平成29年まで鹿児島県動物愛護推進協議会委員として、動物愛護と適正飼養の推進や動物愛護推進計画の策定等に尽力した。平成27年に鹿児島県と鹿児島県獣医師会との間で「災害時における愛護動物の救護に関する協定」を締結し、その調整等に力を注いだ。奄美大島、徳之島の希少野生生物保護のため、国や自治体に対して技術的助言を行った。また、アマミノクロウサギの治療やノネコ・ノラネコ等に不妊去勢手術を行う動物病院に対して鹿児島県獣医師会として助成を行うなど、希少野生生物保護活動に貢献した。

§椎野雅博(神奈川県)公益社団法人日本愛玩動物協会 相談役

 平成12年から日本愛玩動物協会の会員として、パンフレットの作成・頒布、セミナー等の講師、ペットオーナー検定事業の実施等に尽力し、動物の愛護および適正な飼養管理に関する知識等普及啓発を行う指導者の養成と教育を図ってきた。緊急災害において、地方自治体、地方獣医師会などにより構成される現地動物救護本部が行う被災したペットの救護に関する支援ならびに円滑な救護に関する体制および基盤の確保を図るための団体として一般財団法人ペット災害対策推進協会が組織されており、この組織設立に向け尽力するとともに、現在も評議員として運営に関与している。平成5年から平成19年まで一般財団法人ペットフード協会の会員として、ペットフードの供給に対する行政の取組方針の明確化や品質・安全性の確保に対する国民各層からの要望に応えるために国が実施した「ペットフード産業実態調査事業」を受託し、会長として率先して平成13~14年の2年間にわたる調査を行った。

§西間久高(福岡県)公益社団法人北九州獣医師会 監事

 昭和51年の動物病院開業当初から、一般市民へ犬・猫の適正飼養の普及啓発に努めた。北九州獣医師会では、平成5年から26年間にわたり理事・会長を務め、福岡県と共同開催している「動物愛護デー」での組織運営に尽力し、北九州市の動物愛護啓発に貢献した。また、小学校等で飼育される学校飼育動物に対して、飼育相談や動物の治療を行い、子どもの動物愛護精神を養う支援も行った。平成28年11月に北九州市で開催された第2回世界獣医師会、世界医師会に関する国際会議では、国際会議実行委員会の委員となり、また、公益社団法人日本獣医師会が主催する「動物愛護感謝デー」と北九州市動物愛護推進協議会が主催する「北九州市どうぶつ愛護フェスティバル」が同時開催され、協議会の会長として尽力した。

§原 大二郎(愛知県)公益社団法人日本動物病院協会 監事

 平成2年から「家庭犬しつけインストラクター講座」を開講し、その責任者として企画、運営を担当し、家庭犬のしつけ方の普及啓発に尽力した。平成19年に自らNPO法人「CANBE」を設立し、「家庭犬のしつけ方講習会」、「家庭動物飼育マナー」の講演活動などの開催や、幼稚園、小学校等へ家庭動物と共に訪問し、動物介在教育の普及に取り組んだ。環境省事業である「適正飼養講習会」において、平成20年度から22年度まで検討委員会委員として参画した。人と動物の絆を大切にする観点からニーズに即した講師の選定を行うなど、積極的に取り組んだ。東日本大震災および福島第一原子力発電所事故発生時には、発生直後から被災動物の救護を目的とした募金、寄付活動の立案、寄付金の配分等を行った。

§山口千津子(奈良県)公益社団法人日本動物福祉協会 顧問

 英国・カナダで動物福祉に関する研修を受け、RSPCAのインストラクター資格を取得。欧米流の動物福祉概念の日本への導入、浸透に貢献した。平成9年に動物虐待の防止、改善のため「動物の法律を考える連絡会」の結成に参画した。この会において、シンポジウムの開催等に尽力し、現在の動物愛護管理法の成立に貢献した。地方自治体と連携した譲渡活動において正式に民間団体と協働するモデルケースとして、平成19年に神戸市と契約を締結し、殺処分の減少に貢献した。大島三原噴火、雲仙普賢岳大噴火、阪神淡路大震災、北海道有珠山・三宅島雄山噴火、新潟中越地震、東日本大震災において、被災動物の救済、資金・物資調達やボランティア派遣の主導等に力を尽くした。