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■新機能 犬・猫の肺水腫リスクの“兆し”を1週間前からキャッチ PetVoiceが「呼吸変動スコア」機能を搭載 獣医療関係者向けオンライン説明会を8月6日に開催

2025-08-01 12:48 掲載 | 前の記事 | 次の記事

「PetVoice」

安定期を基準とした安静時呼吸数平均値と呼吸変動スコアの比較表。nは肺水腫診断を言い渡された日。安静時呼吸数平均値が前日から安定期と比較して1.5倍程度の急上昇を見せるのに対して、呼吸変動スコアは肺水腫診断日の5日前の段階ですでに安定期と比較して1.5倍以上の値を示し、以降も断続的に安定期と比較して高い値を示し続けている。

株式会社PetVoiceは、2025年7月30日、犬・猫の首輪型ウェアラブルデバイス「PetVoice」に新機能「呼吸変動スコア」を実装したと、発表した。

従来の体調モニタリングは、1分間の呼吸数の“平均値”に注目するものが一般的。しかし、心疾患や肺疾患を持つ犬・猫では、呼吸の「ばらつき(変動)」が悪化の兆しとなることがある。

この点に着目し、一定期間の安静時呼吸数データからばらつき(変動)を算出し、「呼吸変動スコア」として可視化する機能を開発した。

これにより、平均値が正常範囲内でも、異常な変動(=スコア上昇)を検知し、飼い主や獣医師が早期に異常へ気づける可能性が高まる。

「PetVoice」は、犬・猫の首輪に取り付けるだけで、呼吸数・心拍数・体温といったバイタルサインを常時計測し、スマートフォンで確認できるウェアラブルデバイス。

心臓病を抱える犬・猫では自宅での安静時呼吸数の管理が重要なことから、心臓病の犬・猫での活用が進んでいる。

心臓病を患っている犬・猫では、自宅での安静時呼吸数が40回(一時的な呼吸上昇を除外するため、継続的に平均40回)を超えるか否かが来院の一般的な目安となっている。一方で、「PetVoice」利用者から「通常時の安静時呼吸数を把握できるようになった、通常時が20回前後だったので安静時呼吸数30回台になった時に動物病院に行き、肺水腫を軽度の状態で見つけることができた」といったフィードバックが増えてきた。

そこで、安静時呼吸数の絶対値や平均値ではなく通常時からのばらつき(呼吸変動スコア)に着目し、「PetVoice」利用者で軽度の肺水腫診断が下った犬数頭の呼吸変動スコアを分析。

すると安静時呼吸数の平均値については肺水腫診断の1日前に大幅に増加するのに対し、呼吸変動スコアは5~6日前から断続的に上昇していることが確認された。

今後は、呼吸変動スコアを活用した肺水腫の予測モデルをさらに精緻化していく予定。

§PetVoiceオンライン説明会

  • 日時:2025年8月6日(水)21:00~21:30
  • 説明者:深田 篤(PetVoice代表取締役CEO)
  • 内容:
    • 「PetVoice」サービス概要・データ精度について
    • 肺水腫症例紹介と呼吸変動スコアについて
    • 質疑応答
  • 申込み:「参加申込みフォーム