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農林水産省は、2024年8月8日、「令和5年度食料自給率・食料自給力指標について」を発表した。
食料自給率は、国内の食料供給に対する食料の国内生産の割合を示す指標であり、また、食料自給力指標は、国内生産のみでどれだけの食料を最大限生産することが可能かを試算した指標で、共に毎年公表されている。
カロリーベースの食料自給率は、前年度並みの38%。小麦の生産量増加や油脂類の消費量減少がプラス要因となる一方で、てん菜の糖度低下による国産原料の製糖量の減少がマイナス要因なった。カロリーベースの食料国産率も、前年度並みの47%であった。飼料自給率は、前年度比+1ポイントの27%であった。
生産額ベースの食料自給率は、前年度比+3ポイントの61%となった。輸入された食料の量は前年度と同程度であったが、国際的な穀物価格や生産資材価格の水準が前年度と比較して落ち着き、輸入総額が前年度比で減少した。特に、畜産物、油脂類(飼料、原料を含む)の輸入総額が減少した。生産額ベースの食料国産率は、前年度比+2ポイントの67%となった。
§令和5年度食料自給力指標
米・小麦中心の作付けは、前年度を16kcal/人・日上回る、1,752kcal/人・日となった。小麦の単収増加によるプラス要因が農地面積の減少によるマイナス要因を上回った。
いも類中心の作付けは、主に労働力や農地面積の減少により、前年度を24kcal/人・日下回る、2,362kcal/人・日となった。
この結果、前年度同様に、いも類中心の作付けでは、推定エネルギー必要量(2,167kcal/人・日)を上回る。